【後編】睡眠の質を上げる方法とは?寝る前にできる工夫を解説!

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寝る前にストレッチや深呼吸をしよう!

・ヨガ、柔軟体操
就寝前はできるだけリラックスをした状態を保つ必要があるため、運動をおこなう場合は交感神経活動が活発にならないようなヨガや柔軟体操などが有効と考えられます。

ヨガのストレッチは、副交感神経活動を増加させ、ストレスホルモンを低下させることが分かっており、スムーズな入眠を促す可能性があります。柔軟体操においても、ストレス反応の軽減や、気分の改善、寝付くまでの時間を短縮するといった効果が示されています。

・深呼吸
ゆっくりとした深呼吸(4秒かけて息を吸う、6秒かけて息を吐く)を5分間継続することで、副交感神経活動を増加させ、不安が軽減したという報告もあります。そのため、呼吸を意識しながらヨガや柔軟体操をおこなうことは、睡眠の質の向上に寄与する可能性があります。

さらに、「寝室の環境で工夫しよう!」でもご紹介したような、アロマなどと組み合わせて、小さな音で好きな音楽を聴いてリラックスしながらおこなうと相乗効果を得られるかもしれません。

快適な睡眠生活を獲得するためには、様々な方法を試して、最も自分にあったリラックス方法を見つけることが大切です。

まとめ

後編では、理学療法士の小島さんと内藤さんに、睡眠の質を上げるために寝室でできる工夫についてご紹介いただきました。毎日を忙しく過ごしていると、日中に睡眠について考える時間は少ないかもしれません。しかし、睡眠の質が上がると、日中に眠くなることが減り、QOLも上がるはずです。今日の夜からすぐに実践できるものもご紹介しましたので、まずは1つ取り入れてみてはいかがでしょうか。

全3回にわたり、睡眠のメカニズムや、睡眠の質を上げるためにできる生活習慣、運動や寝室でできる工夫などをご紹介しました。皆さんがこの連載の工夫を実践していただき、より健やかな生活を過ごしていただければ幸いです。

前へ:寝室の環境で工夫しよう!

PROFILE

内藤 翼(ないとう つばさ)理学療法士/修士(保健学)

内藤 翼(ないとう つばさ)理学療法士/修士(保健学)

専門分野:脳卒中理学療法

2012年に理学療法士免許を取得。同年、医療法人愛広会 介護老人保健施設 中条愛広苑に入職。2015年から医療法人愛広会 新潟リハビリテーション病院に勤務。
E-mail:hpa08070@gmail.com

PROFILE

小島 将(こじま しょう)理学療法士/博士(保健学)

小島 将(こじま しょう)理学療法士/博士(保健学)

専門分野:循環器理学療法学、腎臓リハビリテーション

2018年理学療法士免許取得。その後大学院で2年間研究に従事し、2020年に現職である嬉泉病院に入職、2024年に博士号を取得して現在に至る。 腎臓リハビリテーション指導士。