【前編】もしバナゲームをやってみた~緩和ケアや終活を考える~
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実際にもしバナゲームをやってみました
では実際に、このヨシダルールでプレイした様子をご紹介します。今回は、下記の4人の編集部のメンバーでおこないました。
※編集部でのゲームは2020年2月に実施いたしました。
もしバナゲームの結果と感想
Aさん(40代/男性)
自分がカードの中で最も大事だと思ったことはなんですか?
安心した環境で安らかに最期を迎えつつ、周りに感謝も伝えたいということです。
他の人のカードを見てどういう感想を持ちましたか?
人によって、最期に対する価値観がこんなに異なるのだなと、意外に感じました。
「もしバナゲーム」自体の感想は?
普段は話題に出すことがタブーである「死」というテーマについて、ゲームを通じてカジュアルに話すことができました。ゲームを通じて、自分自身の考えを可視化することができました。
普段、人生の最期について考えていますか?
あまり考えていません。
このゲームをどんなときに誰とやってみたいですか?
年末年始やお盆など、世代をまたいで親族が集まったときにやってみたいです。
Bさん(30代/男性)
自分がカードの中で最も大事だと思ったことはなんですか?
良い人生だったと思えることです。
他の人のカードを見てどういう感想を持ちましたか?
選んだカードにそれぞれの性格がよく出ていると感じました。
「もしバナゲーム」自体の感想は?
改めて自分の人生観について振り返ることができ、良い機会だったと感じました。
普段、人生の最期について考えていますか?
人生の軌道修正のために、比較的頻繁に考えます。
このゲームをどんなときに誰とやってみたいですか?
認識を合わせておくために、家族ともやってみたいと思いました。
Cさん(20代/女性)
自分がカードの中で最も大事だと思ったことはなんですか?
家族や親しい人と一緒に楽しく過ごせることです。
他の人のカードを見てどういう感想を持ちましたか?
人間性といったら仰々しいかもしれませんが、それぞれの個性が垣間見えたような気がしました。
「もしバナゲーム」自体の感想は?
題材がセンシティブなので、うまく答えられるか最初は不安でした。しかし、意外とフラットな気持ちで取り組めました。何度か繰り返すと、より具体的に最期の時について考えが深まるのではないかと思いました。
普段、人生の最期について考えていますか?
普段はあまり考えませんが、帰省してお墓参りした時などはしんみりと考えることがあります。
このゲームをどんなときに誰とやってみたいですか?
やはり帰省時に、家族とやってみたいです。いつか来ることなので、フランクにそういうお話をする、とても良いきっかけになると思います。
Dさん(40代/男性)
自分がカードの中で最も大事だと思ったことはなんですか?
家族の負担にならない、です。残された家族が困らないように、面倒なことは生前に処理してしまいたいですね。
他の人のカードを見てどういう感想を持ちましたか?
比較的年代が近い編集部でも、選択するカードが全く異なっていることが興味深かったです。
「もしバナゲーム」自体の感想は?
思いも寄らない選択肢、というか普段自分の発想にない「人生の最終段階」の考え方にふれることができるのはおもしろいと思います。
普段、人生の最期の時について考えていますか?
ここ数年、プライベートにおいて「最期」を考える機会がありました。それから考えるようにしています。
このゲームをどんなときに誰とやってみたいですか?
自分が家族を持つことがあればやってみたいかもしれません。
このように、プレイヤーたちは、普段なかなか考える機会のないテーマについて考えることができて、とても貴重な機会だったと口をそろえて話していました。また、重たいテーマではありますが、カードゲームの形をとることで思っていた以上に気軽に話すことができたそうです。
自分の意思を理解するのに役立つのはもちろん、4人でプレイすることで、自分とは全く異なる価値観を知ることができるのも興味深いですね。
「人生の最終段階」について、じっくり考えてみるきっかけに
「人生の最終段階」について語るのは、縁起が悪いなどの理由で敬遠されがちです。しかし「もしバナゲーム」を使えば、重い雰囲気にならずに話題にすることができ、自身も「人生の最終段階=死」について考えるきっかけを作ることができます。
「死」は誰にでもいつか訪れるもの。自分の意思を言葉にできるうちに、自分が望むケアや医療を整理し、家族などに伝えておくことはとても大切なことです。
リガクラボでは、この「もしバナゲーム」の開発者へのインタビューを実施しました。次回はどんな思いで開発をしたのかなど、開発の経緯についてうかがった内容をお伝えしていきます。
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