【第25回】理学療法士のオススメ書籍&一覧 「人生とは何か、どう生きるかを考えさせられる2冊」

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リガクラボでは、全国の理学療法士から「みんなに薦めたい書籍、薦めたら好評だった書籍」を募集し、毎回テーマに沿ったオススメの書籍を紹介しています。

読者の皆さんの健康に役立つ、そして身体や命について考えるきっかけになるような書籍を、理学療法士の視点でピックアップしていきます。

第25回となる今回のテーマは「人生とは何か、どう生きるかを考えさせられる2冊」です。

それでは早速、一冊目の本をご紹介します。

あした死ぬ幸福の王子 ストーリーで学ぶ「ハイデガー哲学」

『あした死ぬ幸福の王子 ストーリーで学ぶ「ハイデガー哲学」』飲茶 著(ダイヤモンド社)
著者: 飲茶
出版社: ダイヤモンド社

書籍の概要

※概要は、公式サイトからの引用・抜粋となります。

哲学者ハイデガーに学ぶ「死ぬときに後悔しない方法」
舞台は中世ヨーロッパ。登場人物は傲慢な王子と謎の老人。サソリに刺され、余命1か月を宣告された王子は自殺しようと湖に。そこに謎の老人が現れ、ハイデガー哲学を学んでいく。「生きるとは何か?」「人生とは何か?」当たり前の日常が愛おしくなる。

オススメする理由

ペンネーム:スリッパ君 さん

「終活」という言葉が世間に浸透して久しいと思います。老若男女問わず自分の人生の終わりについて少しでも考えたことのある人は少なくないのではないでしょうか?

本書は、”自分という存在”、”自分の人生”、そして”死”について向き合うきっかけを与えてくれます。

内容はハイデガー哲学を軸としたストーリー形式で展開され、それはまるでアドラー心理学を解説した名著『嫌われる勇気』を彷彿させる構成です。

難解で深遠なハイデガー哲学の用語も登場人物が対話形式で平易な言葉で解説してくれるおかげで、とにかく読みやすいです。哲学初学者でもまったく問題ありません。一つの章がそこまで長くないので読み返しながら考えを整理していくのも良し、サクサク読み進めるのも良しです。

「人間は必ず死ぬ。死を意識した生き方が本来的な生き方である」と書かれています。死を免れることは誰にもできません。今、この瞬間にも死が訪れる可能性があります。

その事実から目を逸らさずにどう生きるべきか、本書はこのような厳しい現実を読者に突き付けてきます。

しかし、読後はなんとも言えない、人生観が刷新されたような感覚を味わえます。終活のサポートのみならず、全人類もとい「全現存在」におすすめできる1冊です。

【リガクラボ編集部より】

もし明日死ぬとしたら、あなたは何をしますか? 本書は、20世紀最大の哲学者とも呼ばれるハイデガーの哲学をテーマとした、余命宣告をされたとある一国の王子の物語です。

傲慢だった王子がハイデガーの哲学について学ぶにつれて、考え方や行動が少しずつ変化していきます。「明日死ぬ幸福」というタイトルは、一見矛盾しているように思われますが、読み進めていくうちにその理由が明らかになっていきます。

死とどのように向き合うべきなのか、人間本来の生き方とはどのようなものなのかを学べる一冊です。本書を通して人生の捉え方を見直すことで、世界が今よりもかけがえのないものに映るかもしれません。

続いて二冊目はこちら。

青のミブロ

『青のミブロ』安田 剛士 著(講談社)
著者: 安田 剛士
出版社: 講談社

書籍の概要

※概要は、公式サイトからの引用・抜粋となります。

『DAYS』の安田剛士最新作は、青く熱い”新選組”!! 1863年、京都。心優しき少年・におの運命は、土方歳三と沖田総司に出会ったことをきっかけに動き出す。少年を突き動かしたのは、内に秘めていた不条理に対する”怒り”と「世界を変えたい」という純粋で誠実な”願い”――。その想いを胸に入隊した最凶の剣客集団「壬生浪士組」、通称”ミブロ”で、少年は時に己の無力さに傷つき、時に残酷な真実に震えながら、激動の青い春を駆ける!

オススメする理由

名前:匿名希望

幕末の新撰組の物語でフィクションを絡めて、漫画という媒体を通し、生きることや臨床での姿勢を学べる作品です。

詳細として自分の研鑽や仲間との切磋琢磨の中、自身の成長や組織作りを楽しく学習していけます。それを参考に実際の臨床や暮らしに反映していけるようにも感じます。

侍の時代が過去となり、失くしてしまった大切な物をもう一度自分の中に取り入れていけるようなものが詰まっており、またコミカルな笑いの要素も取り入れられており、ライトに読みやすい作品です。

【リガクラボ編集部より】

人生はときに不条理で、自分の思い通りにいかないこともたくさんあります。それでも、悔いが残らないように、自分らしい生き方を決めることはとても大切です。

本書は、人気作品のサッカー漫画『DAYS』を手がけた安田剛士氏による、江戸時代で活躍した壬生浪士組(後の新撰組)に入隊した少年「にお」の物語です。におは、入隊後に起こる数々の事件や仲間とのやり取りを通して、自分にとっての正義とはなにか、どう生きるべきかを少しずつ理解していきます。

激動の時代を生き抜くにおの勇姿から、どのような人生を送りたいかを考えるヒントを得られるかもしれません。新撰組や歴史が好きな方はもちろん、自分の生き方を模索している方にも読んでもらいたい一冊です。

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