
【第7回:後編】生涯現役!理学療法士に聞く、キャリアと健康管理法~機能訓練指導員として高齢者に向き合う二宮智貴さん~

生涯現役で充実した毎日を目指して。二宮さんの今後の目標
いつまでも初心を忘れないことと、基礎が大切なのですね。二宮さんの今後の目標、チャレンジしたいことなどがありましたらお聞かせください。
二宮さん:実はいろんなことに興味があって、この歳で勉強してみたいことがたくさんあります。
小学生の頃から、浮世絵とエジプト文明に興味があり、それぞれの展覧会はたくさん見てきました。両者に関連する本はそれぞれ200冊以上あります。他にも中国文明やインカ文明にも興味があります。古生物や岩石、鉱物などの知識についても勉強したいですね。
一方で、仏教や仏像にも強く惹かれます。仏像は、古代からの人々の想いが込められています。京都や奈良には合わせて40回近く行っていますが、何度行っても飽きることがありません。自分の知らない遠い過去の出来事や人の想いは、興味が尽きないものがあります。歴史の舞台や何か出来事があった場所にあえて自分を置いて、当時の人に思いを巡らすのも不思議な感覚です。


二宮さん:どの分野も互いに脈絡がないのですが、それぞれが「心が満たされる時間」になることが多いですね。
仕事では、基礎をもっと学びたいですね。私はまだまだ、井の中の蛙だと思っています。具体的には、解剖学や運動学、神経内科や病態学など、もっと対象者のメカニズムが分かるようになりたいです。学問への興味は尽きることがありません。
おわりに
複数の病院や施設を経て、現在は特別擁護老人ホームにて機能訓練指導員をされている二宮さん。入居者の方や職員の方の履物もサポートされているとのことですが、履物は買い替えられても、足は買い替えができないとの言葉が印象的でした。
また、その健康管理法や仕事への心がけからも、二宮さんが本質を大切にされる方だということが伝わってきました。
食事や睡眠に気を遣いつつ、ご自身の身体を足からいたわること、そして多様な分野にアンテナを張り、好奇心を持ち続けることが、生涯現役の秘訣なのですね。二宮さんの今後のさらなるご活躍を楽しみにしています。
「生涯現役!理学療法士に聞く、キャリアと健康管理法」では、引き続きベテラン理学療法士のお仕事や、健康管理法についてご紹介していきます。次回もお楽しみに。