楽しく身体を動かそう!【後編】-医療的ケアが必要な子どもたちが外出・スポーツを楽しむコツ

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ケース2:肢体不自由はあるが、車いすを自力で操作できるお子さんとボッチャに挑戦

【事前準備】
水分補給用の飲み物や汗拭き用のタオルを忘れずに準備しましょう。ボッチャに必要なボールとランプ(坂状の投球補助具)は、障がい者スポーツセンターや福祉施設で貸し出しているところもあります。

【場所の確認と移動】
施設のバリアフリー状況を事前に確認し、車いすでの入場ルートやエレベーターの有無、多目的トイレの位置などを把握しておきましょう。体育館では土足禁止の場合があるため、車いすのタイヤカバーや清拭用品の準備も必要です。更衣室も車いすのまま利用できるか、確認しておくといいでしょう。

【いざ実践!】
最初は正式なルールにこだわらず、ボールを転がしたり、他のボールに当てたりして遊ぶことから始めてみましょう。慣れてきたら基本的なルールを覚えて、家族や友人とゲームを楽しんでみてください。楽しむための独自のルールでも構いません。わからないことがあれば施設のスタッフや指導員に、チャレンジしてみたいことがあれば理学療法士にも気軽に相談しましょう。

お出かけはハードルが高い…?

医療的ケアが必要なお子さんとの外出例をご紹介しましたが、やはり難しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。ここではお出かけのハードルを下げるための工夫についてお伝えします。

まずは近場のお出かけから始めてみよう!

外出に慣れるためには、まずは近場から出かけてみましょう。最初は家の周りの散歩から始めて、外出のための準備や手順を楽しんでみましょう。初めてのお出かけは、玄関前まででも良いでしょう。

お弁当やおやつを持って出かけるピクニックは、お子さんにとっても楽しい体験となりそうです。慣れてきたら電車などの公共交通機関を利用したり、福祉団体が主催するイベントに参加したりして、外出の幅を広げてみてください。お友達やボランティアの方など、一緒に行ってくれる人がいるなら声をかけてみるのもいいですね。お出かけ先での酸素などのケア物品が必要な場合は、専門家や業者に相談してみましょう。

不安な場合は相談をしてみよう!

外出に関して不安や疑問がある場合は、一人で悩まずにかかりつけの医師や理学療法士などの専門家に相談することをおすすめします。

特に遠出や宿泊をともなう場合は、安心して外出できるよう、現地での医療機器の手配や緊急時の対応について事前に相談しておくことも大切です。

お出かけの際に持っておきたいもの

  • ビニール袋、ポリ袋(何にでも使える!)
  • レジャーシート:横になれる場所の確保
  • 携帯食、栄養(お子さんの食事形態に合わせて)
  • 充電器(モバイルバッテリー)
  • タオル、ブランケット、ティッシュ
  • 日よけアイテム(折り畳み傘など)
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