働く人のための熱中症予防【前編】-熱中症の仕組みや注意すべき職種

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夏の時期になって気温が上昇すると、熱中症になる方が増えやすくなります。近年では熱中症対策への意識が高まっており、2025年度の死亡者数は去年と比較して減少傾向にあります。一方で、傷病者数に関しては年々増加しているため、依然として油断できない状況といえるでしょう。

また毎年40℃を超える日が多くみられる影響で、気象庁は最高気温が40℃以上の日に「酷暑日」という名称を設けることとなりました。このような状況で、具体的にどんな熱中症対策をすればよいのでしょうか。

リガクラボでは、働く人のための熱中症対策を前編・後編の2回に分けてご紹介します。前編である今回は、熱中症の基本的な知識や熱中症になりやすい職種、具体的なサインをご紹介します。

熱中症とは?

熱中症について、具体的にどのような状態なのかよくわからない方もいるのではないでしょうか。ここでは、熱中症はどのようにして起こるのかと、おもな要因について説明します。

熱中症はどのようにして起こるのか?

体温が上がった際、人体には汗をかいたり皮膚の温度を上げたりして、熱を体外へと逃がす「体温調整機能」が備わっています。しかし、ある条件によって「体温調整機能」のバランスが崩れて汗が出なくなると、熱を体外へ逃すことが難しくなります。その結果、体内に熱がこもって体温が上昇してしまい、熱中症を引き起こすのです。

熱中症は、「環境・身体・行動」の3つの条件において生じる、複数の要因によって引き起こされます。
それぞれの条件下で、どのような要因があるのか確認しましょう。

1:環境
気温が高い、湿度が高い、風が弱い、日差しが強い、締め切った屋内、エアコンのない部屋、急に暑くなった日、熱波の襲来など

2:身体
高齢者・乳幼児・肥満の方、糖尿病や精神疾患など持病のある方、低栄養状態、下痢やインフルエンザでの脱水状態、二日酔いや寝不足といった体調不良など

3:行動
激しい筋肉運動や慣れない運動、長時間の屋外作業、水分補給できない状況など

これらの要因により、体温の上昇と調整機能のバランスが崩れ、身体に熱が溜まり熱中症につながります。

熱中症の症状と重症度分類

熱中症は4つの重症度に分けられ、状態が進行するほど症状が悪化しやすくなります。重症度に応じた症状とその対応については、以下の表のとおりです。

熱中症の症状と重症度

このように、熱中症の症状が現れた際は、たとえ軽度だとしても早期の対応が重要です。

熱中症になりやすい職種

厚生労働省によると、2016年から2025年の期間、職場における熱中症による死傷者数が多かった上位3業種は、以下とされています。

  • 建設業
  • 製造業
  • 運送業

最も多いとされる建設業では、屋外作業が多いため直射日光や地面からの照り返しによって身体の負担がかかりやすいです。さらに風通しの悪い場所も多く、重量物の運搬をはじめとした身体への負荷が大きい作業が続くことが発症の原因となります。

製造業は屋内作業が多いものの、機械や設備が発する熱によって周辺の気温が高くなるうえ、日当たりのよい工場では冷房効率が低下しやすくなります。

運送業は決まった時間に休憩を取ることが難しく、引っ越し作業では身体への負荷が非常に高いため、重労働による熱中症のリスクが高まります。

このように、それぞれの業種は先ほどご紹介した熱中症の複数の条件に当てはまりやすく、十分な準備・対策が必要です。

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