【前編】女性のライフステージ~4つの期と身体の変化&トラブル
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生理に関するトラブル
リガクラボの読者の皆さんの中にも、生理前の体の不調、生理痛などで悩んでいる方もいるかもしれません。また、女の子のお子さんがいる場合など、ご家族がつらい思いをしている場合もあるでしょう。
思春期の女性では約30~50パーセントに、日常生活に支障を来すほどの症状がみられるといわれています。ここでは、機能性月経困難症と器質性月経困難症の2つのタイプを解説していきます。
月経困難症
機能性月経困難症
初経後3年以内に発症することが多く、好発年齢は15〜25歳頃といわれています。月経中に起こり、症状が4〜48時間持続します。分娩後や加齢とともに改善する場合もあり、原因疾患がないことから「原発性月経困難症」ともいわれます。
器質性月経困難症
初経後から5年以上経過してから発症することが多く、好発年齢は30歳以上といわれています。月経中だけでなく、悪化した場合は他の時期にも起こり、症状は1〜5日間持続します。加齢とともに少しずつ悪化するため、医療機関への相談をお勧めします。
月経不順や無月経
ストレス、拒食、ダイエット、過度な運動などの原因を放置しておくと、将来妊娠しにくくなったり、若くして骨粗鬆症になり簡単に骨折してしまうなど、深刻な問題につながります。3カ月以上生理が来ない場合は、悩まず医療機関に相談してください。
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健康的な体づくりと運動
機能性月経困難症に対して1回約45分~60分、週に3回以上おこなわれる運動の有効性があるといわれています。しっかり食べて適度な運動をし、適正体重を維持することが大切です。
思春期のさまざまな症状に向き合うことで、将来の妊孕性(にんようせい)低下や健康障害の予防につながります。
身体の変化に合わせた適切な対応を
今回は、女性のライフステージにおける心身の変化や、生理によるトラブルについてご紹介しました。
性ホルモンの影響による女性の心身の変化は、誰にでも起こりうるものです。それぞれのライフステージでどのような悩みやトラブルがあるのか、どんな病気が発症しやすいのかを事前に知り、予防していくことが大切です。年齢を重ねるごとに訪れる身体の変化と向き合いつつ、上手にセルフケアをしていきたいですね。
次回は、ライフステージを問わず、生涯を通じて実践できる運動療法について解説します。
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