【第2回:後編】健康寿命をのばして生涯現役!ベテラン理学療法士に聞く、キャリアと健康管理法~国際的視野を持つ人材育成を目指す広田美江さん~

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リガクラボの連載「健康寿命をのばして生涯現役!ベテラン理学療法士に聞く、キャリアと健康管理法」。長きにわたりお仕事をされていて、現在も生涯現役を目指して活躍されているベテラン理学療法士の方々に、前編では現在のお仕事(セカンドキャリア)について、後編では日々実践している健康管理法についてお話を伺っていきます。

第2回に登場いただいているのは定年退職後も自らのキャリアアップに邁進され、「国際的視野を持つ理学療法士の人材育成」をライフワークの目標とし意欲的に活動されている広田美江さんです。

PROFILE

広田 美江さん(ひろた よしえ)

広田 美江さん(ひろた よしえ

独立行政法人国立病院機構 別府医療センター リハビリテーション科。
1961年宮城県生まれ。養成校卒業後、大分県の国立病院機構に入職。結婚し一男一女をもうけた後も、沖縄県、福岡県など5カ所の国立病院に勤務、30年にわたり理学療法部門の管理職業務を務めた。子育てが一段落したタイミングでJICA(国際協力機構)シニアボランティアへ挑戦。ペルー国立障がい者リハビリテーションセンターで2年間障がい者スポーツ推進事業に携わる。定年退職後は、再雇用制度を利用し、急性期医療に従事。

広田さんの健康管理法について

前編の記事では広田さんのキャリアについてお話を伺いました。「国際的視野を持つ理学療法士の人材育成」をライフワークの目標としてパワフルに活動されている広田さんですが、健康管理のために日々どのようなことをされていますか?

広田さん:定年退職後、自分の生活で最も変わったのは睡眠時間です。就職した当初は、結婚・子育て・管理職業務などで、毎日の睡眠時間はほぼ2~3時間でした。しかし、最近は体力および気力の衰えを感じたため、睡眠時間は5時間以上を確保して、熟睡することを心がけています。少し悩みがあっても一晩ぐっすり眠って、次の日に持ち越すことはありません。

そのほかに実践していることは、毎朝のストレッチングとジョギング、英語およびスペイン語学習です。それぞれ20分、計1時間を自己研鑽の時間に充てています。ただし、理学療法士は仕事でもかなり身体を動かしますし、朝のルーティンができない日があっても、特に気にしないようにしています。

また、最近は、「おんせん県おおいた」の地の利を活かして、別府のホテルでのランチ&温泉・サウナに週1回行っています。時々おこなうゴルフの打ちっ放しやピアノ、沖縄三線の弾き語りも、良いリフレッシュの時間になっています。

国内有数の温泉地・別府の温泉でのリフレッシュが広田さんの元気の源

さまざまなリフレッシュ方法を取り入れていらっしゃるんですね。近くに温泉があるのもとてもうらやましいです!こういったご自身の健康法を実践してきて、具体的に実感された心身の変化などはありますか?

広田さん:身体面では60歳を越えてから急に階段を上ることが億劫になり、ジョギングの距離も減りました。また、これまであまり口にしなかった糖分や塩分の多いお菓子も手に取ることが増え、最近急に体重が増加しました。しかし、サウナに入るようになってからは、少しずつ代謝が良くなり、徐々に体重も減少しています。

日頃より心理面で気をつけていることは、瞬時に「無心になる」ことです。夜、ベッドに入った時、サウナで体を整える時、頭の中の集中力を一瞬凝縮して、心に落とし込むようにしています。

すべての事柄に対して常にリラックスした状態を保つことが理想ですが、なかなかうまく運びません。時々、忙しくなると他人にあたってしまうこともあります。その時はすぐに反省して、方向性を軌道修正することに努めています。

広田さんのご自宅のストレッチルーム

充実した毎日を目指して。広田さんの今後の目標

生涯現役を目指すために大切な心がけ・秘訣は何だと思いますか?

広田さん:就職して40年、その中でも30年にわたる管理職業務からようやく解放され、定年後は、自分のやりたいことにシフトしています。

生涯現役を目指すために日々心がけていることは、若い理学療法士に自分の後ろ姿を見せながら、誇りの持てる仕事を提案し、一緒に楽しむことです。

今、コロナウイルス感染やロシアのウクライナ侵攻などで、世界中が混沌としています。海外に住んでいる方と比べてみると、いかに日本が「安全」で「平和」であるかを思い知らされます。人の役に立つためには、弱い立場にある人のために時間を惜しまず働き、これらを継続することが、人々の幸せにつながると信じています。

最後に、今後の目標やチャレンジしてみたいことなどがありましたらお聞かせください。

広田さん:今後の目標は、大学院で博士を取得することです。また、外国人理学療法士や学生に対しての臨床実習や施設見学にも挑戦したいと考えています。そのためにも、英語やスペイン語の上達は必須となります。

プライベートでは、長年私の活動に協力してくれた夫や孫たちなど、家族みんなで海外旅行に行きたいと思っています。

次へ:おわりに
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