理学療法士のオススメ書籍&一覧 - 脳を活性化し、柔軟に。素敵に歳を重ねるための2冊

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リガクラボでは、全国の理学療法士から「みんなに薦めたい書籍、薦めたら好評だった書籍」を募集し、毎回テーマに沿ったオススメの書籍を紹介しています。

読者の皆さんの健康に役立つ、そして身体や命について考えるきっかけになるような書籍を、理学療法士の視点でピックアップしていきます。

第26回となる今回のテーマは「脳を活性化し、柔軟に。素敵に歳を重ねるための2冊」です。

それでは早速、一冊目の本をご紹介します。

本を読むだけで脳は若返る

『本を読むだけで脳は若返る』川島 隆太著(PHP研究所)
著者: 川島 隆太
出版社: PHP研究所

書籍の概要

※概要は、公式サイトからの引用・抜粋となります。

● 脳が活性化する最良の方法は「読書」「音読」だった!
● 子どもから高齢者まで、全世代で脳機能が改善・回復!
● 今こそスマホを捨て、本を読もう――「脳トレ」監修者が断言!

今や生活必需品となったスマホ・タブレット。しかし、それらを頻繁に使用する子どもは学力が低く、脳の発達に遅れが見られるという調査結果も出ているという。
その代わりに「読書」「音読」こそが脳を活性化すると著者は語る。しかも認知症の改善、創造性の向上など、年齢にかかわらず効果あり!
本書では「読書が脳に与える驚きのメリット」を著者の研究からわかりやすく解説。今こそスマホを捨てて、本を読もう!

オススメする理由

名前:角 翔太 さん

読書が脳機能の維持・向上に有効であることを科学的に示した書籍です。理学療法士として、身体機能だけでなく認知機能の予防・改善も重要視する中で、本書の内容は高齢者のリハビリテーションや認知症予防に直結します。

特に「音読」や「短時間の読書」が前頭前野を活性化させることは、現場でも手軽に取り入れられる認知刺激療法の1つです。地域での健康教室や在宅指導の中でも、患者自身が主体的に取り組めるセルフケア手段として有用です。全世代にわたって脳の健康を促す啓発書として国民に強く推薦します。

【リガクラボ編集部より】

認知症予防のためにどのようなことが役立つか、また、認知症になっても認知機能を改善する方法はあるのか、知りたい方は多いのではないでしょうか。東北大学加齢医学研究所の所長として、長年認知症の研究をおこなってきた著者の川島隆太氏によると、本を読むだけで脳全体が活性化し、音読することで認知症の方の認知機能改善が見られたといいます。

この本は、本の読み聞かせと脳の関係、AI時代における読書の意義など、様々な視点から読書がもたらす脳への良い効果を伝える内容となっています。ご自身やご家族の認知症予防が気になる方はもちろん、子育て中の親御さんやビジネスパーソンまで、幅広い層に手にしていただきたい一冊です。

続いて二冊目はこちら。

怒らニャい禅語 感情をシンプルに整える60の方法

『怒らニャい禅語 感情をシンプルに整える60の方法』 枡野 俊明 著(河出書房新社)
著者: 枡野 俊明
出版社: 河出書房新社

書籍の概要

※概要は、公式サイトからの引用・抜粋となります。

もう、自分の心に振り回されニャい! 怒りがスーッと消え、毎日を幸せに生きる禅の教え。禅語は、猫のように自由な心で生きるための道しるべとなる。心を癒すニャンコの写真が満載。新装版

オススメする理由

ペンネーム:いりおもてやまコネ さん

日々の生活の中で、心の疲労を感じることが多くなったと思いませんか? 私の場合、最近特に加齢に伴う心身機能の変化を実感する機会が増え、若いときほど精力的に物事をこなすことが難しい現実に悩みました。また、複雑化、変化する時代に伴い、自分がついていけてないという現実に、落胆する機会が多くなりました。心が疲れ、悩みの渦中にあると、集中力低下、注意力低下、記憶力低下、キレやすくなる、熟睡困難など、害が多くなることを実感しています。肉体が疲労すれば心の疲労は軽減するのではと思い、得意の運動療法(ストレッチング、筋力トレーニング、有酸素運動)のみを実施しましたが、劇的な効果を上げられませんでした。

解決策を模索すべく、種々の本を乱読しました。そこでキーワードとして気づいたのは「こころ」、「整える」です。「こころ」については、メンタルヘルス、レジリエンス、論語、禅語など無数にあり、私には吸収できない本もありました。しかし、本書は数ある禅語に関する書物の中でも、読みやすく、癒し系の猫の写真が盛り込まれており、相乗効果で、読んでいるとほっこりしたり、こころが軽くなったりするような感じがしました。また、本書の特徴として、各章が独立しており、いつでも必要と思われる章から読むことができます。サブタイトルに「感情をシンプルに整える60の方法」とありますが、感情(こころ)を整えることで、心の疲労も悩みも軽くなる可能性があると感じました。

本書に出会い、心の疲労が軽減し、活力が湧き、意欲も向上し、以前よりも元気に生活でき、加齢変化、時代変化などの現実を受け入れることができるようになったと思います。著者である枡野俊明氏、写真家の方、本書を企画してくださった河出書房新社の方には感謝しかありません。心の疲れを取りたい、軽減したい、元気になりたいと思っている方にお勧めの一冊です。

【リガクラボ編集部より】

日々の生活の中で、イライラしたり、カチンときたり、怒りを感じることは誰にでもあるものです。年齢を重ねるにつれ、怒りやすくなった、頑固になったなど、感情のコントロールが難しくなったと感じている方もいらっしゃるかもしれません。

この本では、そんな自分の心に振り回されずに、毎日を幸せに生きる「禅」の教えをわかりやすく伝えています。著者の枡野俊明氏は、曹洞宗徳雄山建功寺の住職です。ものごとに執着しない、風通しのよい心で生きるといった禅の教えは、悩みや心の疲れを抱える多くの方に役立つことでしょう。

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健やかに年齢を重ねて人生を充実させるために
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