住み慣れた地域で自分らしく暮らす活動を応援「2023年度障がい者団体助成事業」募集開始
公益社団法人 日本理学療法士協会では、すべての方の健康と幸福に寄与するため、「障がい者団体助成事業」を実施しており、住み慣れた地域で自分らしく暮らすための活動を応援しています。
現在、2023年度の障がい者団体助成事業の対象となる団体事業の募集をおこなっています。2021年度に助成を受けて実施された事業を振り返りながら、今年度の募集についてご案内します。
2021年度の採択事業を振り返る
日本理学療法士協会は「2021年度障がい者団体助成事業」を実施し、助成対象として、全国頸髄損傷者連絡会、特定非営利活動法人 かけはしねっと、公益社団法人 銀鈴会、西宮市肢体不自由児者父母の会、こころリカバリーフットボール協会の5団体を採択しました。
今回はこちらの5団体の中から2団体の活動内容や採択事業についてピックアップし、ご紹介します。
特定非営利活動法人 かけはしねっと
最初に紹介するのは、茨城県を中心に医療的ケア児とその家族のための交流イベントの開催や、在宅ケアに有用な情報共有などをおこなっている、特定非営利活動法人 かけはしねっとです。
医療的ケアとは、気管切開部の管理や人工呼吸器の管理、吸引、経管栄養など、生きていく上で必要となる医療的援助のことです。新生児・小児医療の急速な進歩を受け、日本では推計約2万人を超える子どもたちが日常的に医療的ケアを必要としています。
「2021年度障がい者団体助成事業」では、医療的ケア児とその家族がより良い療養生活を送るための情報発信事業が採択されました。今回、本団体のホームページにて情報発信の継続ならびに、子どものリハビリに関する情報を紹介する「リハビリを知ろう」ページが制作されました。
公益社団法人 銀鈴会
次に紹介するのは、喉頭がんや咽頭がんなどの手術で声帯を摘出し、声を失った人々の社会復帰を目的に、発声教室の指導をおこなっている公益社団法人 銀鈴会です。
本団体は7年前に喉頭摘出手術前の患者に向け、「声帯を失った方に」というパンフレットを作成し、喉頭摘出手術前の患者とその家族、また、病院関係者や関係部署の方々に役立てられ、好評を得てきました。
「2021年度障がい者団体助成事業」では、こちらのパンフレットの内容を一部見直す必要が出てきたことを受け、改訂版作成事業が採択されました。
パンフレットには、術後の身体の状態や新しい発声法の紹介、発声教室の様子、その他銀鈴会の活動内容などが紹介されています。改訂版は、約4,000部印刷され、発声訓練希望者や関係医療機関などへの配布が開始されています。
2023年度の障がい者団体助成事業を募集しています
2021年に日本理学療法士協会により採択された障がい者団体助成事業の中から、2団体の活動内容や採択事業をご紹介しました。障がい者団体助成事業を通して、支援を必要とする人々が住み慣れた地域で自分らしく暮らすことができるように心から願っています。
2023年度の障がい者団体助成事業は、応募受付中です。受付期間は2023年2月28日までとなります。応募要項や事業の詳細については、下記よりご確認ください。
なお、障がい者団体助成事業の過去のレポートは、下記でも紹介していますのでご覧ください。日本理学療法士協会は、今後も障がい者団体の活動を支援していきます。
※この記事は2023年1月11日時点での情報で作成しています。
※この記事は、以下を参考に作成しています。