【中編】女性とスポーツ 女性に起こりやすいケガ、予防・コンディショニング方法ってなに?
こちらの記事では、スポーツを楽しみたいすべての女性のために、「女性とスポーツ」についての情報をお伝えしています。
前回に引き続き、今回も女性に起こりやすいケガ、その予防とコンディショニング方法について、井戸田整形外科名駅スポーツクリニックの平野佳代子さん(理学療法士)にうかがっています。
今回は、太ももと、腹筋を強化するエクササイズを中心に紹介します。
【特集】女性とスポーツ
コンディショニングを整えて、スポーツ障がいを予防しよう
スポーツ障がいを予防するためには、体のコンディショニングに気を配り、いつも良い状態に整えることが効果的です。イラストを使って、コンディショニングの方法をわかりやすく解説していきます。
腹筋強化のエクササイズ
女性は腰が反りやすいため、おなか周りの筋肉を強化して、立ち姿勢や座り姿勢を良くして腰痛などを予防するためのエクササイズです。
①プランク(地面を見る形でおこなうエクササイズ)
- 床にうつ伏せになり、肩幅に足を開き、つま先で足を支えます。
このとき、自分の体重を支えやすい位置になるように調整してください。 - 腕を曲げて肘が肩の下に来るように動かし、上半身を持ち上げます。
このとき、負荷がかかりすぎるようでしたら、上半身を持ち上げずにキープしてください。 - 負荷に問題がなければ、頭部を持ち上げ、数十秒キープしたら、ゆっくりと身体を下ろします。
この時、頭部から下肢までが一直線になるように意識しましょう。
②上体を起こすエクササイズ
このエクササイズでは上半身を起こす動作(腹筋運動)を繰り返します。
腹筋に力を入れ、腹圧を高めておこなうことが大切です。
- 仰向けになり、肩幅に足を開いて膝を立てます。
- お腹に手をあて、腹筋に力を入れて首から腹部までを持ち上げます。
この時、無理に上半身を起こそうと身体の反動を使わないようにしてください。
また、首が前に曲がりすぎないように気をつけましょう。
※上半身が持ち上がらない場合は、持ち上げようと腹部に力を入れる、力を抜くという動作で少しずつ筋肉をつけましょう。
大腿四頭筋の筋力強化エクササイズ
女性は膝が内側へ入りやすいため、太もも前の筋力を強化しましょう。
膝が内側へ入るのを防ぐには、太もも前の筋肉、つまり大腿四頭筋(だいたいしとうきん)を鍛えるのがおすすめです。
③膝を伸ばすエクササイズ
このエクササイズは片方の膝の下にクッションやまるめたタオルなどを敷いて行います。
太ももの内側の筋肉を収縮させることに意識を集中しましょう。
- クッションなどを敷いた場所に片方の膝を乗せて仰向けになり、逆側の足の膝を立てます。
- 腕を曲げて肘が肩の下に来るように動かし、上半身を持ち上げて支えます。
このとき、肩を痛めそうな場合は、上半身は床につけたまま次の動作を行ってください。 - クッションなどを敷いた側の膝を伸ばします。
このとき、膝の下に敷いたクッションに膝裏を押し付けるようにしながら膝を伸ばし、膝と足部はできる範囲でまっすぐにしましょう。 - 膝を伸ばして力を入れながら下肢を持ち上げ、そして下ろして力を抜きます。
④スクワット
股関節と膝関節、足関節が協調した運動です。
何回か繰り返してください。
- 肩幅に足を開いて立ち、腕は軽く曲げます。
- 膝がつま先より先に出ないように注意しながら、腰を落とします。
このとき、股関節・膝関節・足関節を同時に曲げます。そして、太ももが床と平行になるところまでお尻を下げます。 - 股関節・膝関節・足関節を同時に伸ばし、元の位置に戻します。
身体のバランスが崩れそうであれば、下げられるところまでで構いません。
前から見て、膝と足先はまっすぐにすること(がに股やうち股にならないよう)を意識しましょう。
正しいスポーツ動作の修得
スポーツ中の動作や体勢には、自分では気づかない癖や特徴が出ます。自分自身のスポーツ動作の特徴を知って、正しい動作を修得することで、ケガの発生を軽減させ、パフォーマンスも向上させることにつながります。スポーツ動作における悪い動作の一例をご紹介します。
⑤ランニング
ランニング時には、女性は膝が内側に入りやすくなります。膝と足先が正面から見てまっすぐになるようにしましょう。また、反り腰やねこ背にならないよう、注意しましょう。
⑥サイドステップや切り返し動作
バスケットボールやハンドボールなどの、サイドステップや切り返し動作では、進行方向へ足を蹴り出す際、膝が内側に入りすぎないように注意しましょう。膝の大きなケガや、膝・すね・足の障害の原因となります。
食事や運動量のコントロール
加齢に伴って基礎代謝量が落ちると、体脂肪や体重は増加しやすくなります。
加えて、閉経後はホルモンバランスが崩れやすくなり、体脂肪や体重増加の傾向はさらに顕著になります。無理のない範囲で、食事や運動量をコントロールすることが、健康維持のために大切になります。
⑦無理のない運動をしましょう
急に激しい運動をすることは、ケガの原因になります。ウォーキングなどの軽めの運動からはじめて、徐々に負荷を高めるようにしましょう。
体の特徴を理解して楽しいスポーツライフを送ろう!
年齢によって体のコンディションは常に変化しています。自分自身の体の特徴を正しく理解して、コンディションを整えることによってケガの危険性が高い部位を意識したり、ケガを予防したりすることができます。
運動をする際の基本を守りながら、楽しいスポーツライフを送りましょう。
次回は、女性に起こりやすい疾患とその予防についてご紹介します。