腰痛と上手に付き合う方法(1)痛みと身体の思いがけない関係とは?

国民の実に80パーセントが「腰の痛み」を経験していることをご存知ですか?リガクラボ読者の皆さんの中にも、腰痛に悩まされている方は多いのではないでしょうか。

「リガクラボ」では、私たちにとって身近な症状「腰痛」について、基礎知識や予防策を連載でお伝えいたします。

第1回目の今回は、腰痛の基礎知識を学んでいきましょう。

多くの人を悩ませる腰痛。必ずしも原因があるとは限らない?

腰や背中からお尻にかけての痛みや張り、不快感などの症状を総称して「腰痛」といいます。

国民の80パーセントが一生に一度腰痛を経験していて(※)、病気やけがなどの自覚症状がある人の中で、腰痛は男性で最も多く、女性では肩こりに次いで2番目に多いという結果となっています。

※参考文献:松平浩:日本人勤労者を対象とした腰痛疫学研究.日本職業・災害医学会会誌、2015、329-336

これほど多くの人を悩ませている腰痛ですが、腰痛がある=原因が特定できるとは限らないというのも特徴のひとつ。腰痛経験者の45パーセントは明らかな要因が見つからず、レントゲン撮影を行っても画像と腰痛の関係性は乏しいといわれています。

腰痛かな?と思った時のチェックポイント

腰痛かな?と思った時、医療機関を受診すべきかどうか判断に迷うことがあると思います。以下のチェックポイントを参考に、該当するものがあれば痛みを我慢せず受診するようにしてください。

  • 腰を動かさずにじっとしていても痛い、夜間など横になっていても痛みが楽にならない
  • 微熱でも発熱が続いている
  • 理由もなく体重が減った
  • 癌や結核を患ったことがある
  • 数値がうまくコントロールされていない糖尿病や高血圧がある
  • 痛み止めを使っても頑固な痛みがぶり返す
  • 痛みがお尻からひざ下まで広がる

心配のしすぎ・過度の安静は腰痛慢性化の原因に

腰痛の原因がわかっている時は、無理に運動することはせず、医師の指示に従い安静を必要とする場合があります。しかし、前述したように腰痛は明らかな問題が見つからないケースも多い症状です。痛みを心配するあまり、過度に安静にしてしまうのは良くありません。

また、痛みを増大させる理由として、不快感・不眠・疲労・不安・恐怖・抑うつなどが挙げられます。反対に、痛みを減少させる理由として、鎮痛薬・睡眠・人とのふれあい・緊張感の緩和・不安の減退・理解などがあります。

痛みは気持ちや身体の状態により影響を受けるといわれているので、できるだけ痛みを減少させるような行動をとったり、気持ちを切り替えるようにしたりすると良いですね。

今までの腰痛の考え方を変えよう!腰痛Q&A

腰痛があるとレントゲン写真や画像で必ず異常が見つかるの?

検査で腰に大きな問題が無くても、痛い場合があります。

痛みが強くなるということは、腰を損傷しているということ?

腰の痛みは筋肉の疲労が原因な場合もあります。これは日に日に軽減していきます。

正しい座り方はある?

正しい座り方はありません。リラックスすること、長時間同じ姿勢でいないことが重要です。

背中や腰の筋肉を鍛える必要がある?

鍛えることよりも、過剰に力を入れないように筋肉を緩めることのほうが大切です。

治療だけではなく気持ちも変えて、腰痛を最小限にしよう

よくある症状とはいえ、本人にとっては辛い腰痛。原因がわからない場合、鎮痛薬で痛みを抑えることもひとつの対応ですが、しっかりとした睡眠をとり、積極的に人とのふれあいを持つようにし、不安の減退・理解をすることで緩和させるなど、内側からのケアも大切です。

次回は、腰痛を緩和させるための「腰痛体操」をご紹介します。