【第4回】肩の痛みを改善しよう!~肩関節周囲炎での生活の工夫~

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肩関節周囲炎は、肩関節の痛みや、関節の動く範囲が狭くなる疾患で、一般的に四十肩、五十肩とも呼ばれています。

肩が痛んだり動きが悪くなったりすることから、日常生活に不自由や不便が生じることがあります。しかし、症状に合わせて対応すれば、改善していきます。

第1回の記事では、肩関節周囲炎の症状や肩の健康の自己チェックなどについて第2回では、肩関節周囲炎の治療と痛みがある時の注意点について、そして第3回では肩関節周囲炎のセルフエクササイズについてご紹介しました。最終回となる第4回では、肩関節周囲炎で痛みがある方に、肩の負担を減らすために日常生活に取り入れたい工夫をお話ししていきます。

症状を和らげる生活の工夫を取り入れよう

生活環境を少し工夫するだけで、肩関節周囲炎のつらい症状が和らいで、肩を動かしやすくなります。手の使い方を工夫して、肩の負担を減らしましょう。

手を動かす作業での工夫

自分の横にある書類を取る場合

パソコンの前で仕事をしているときに、横にある書類を取る際、手だけ動かすのではなく、体を正面に向けてから手を使うようにしましょう。

自分の目線より下にあるものを取る場合

自分の目線より下にあるものを取る時などは、手だけを動かして取るのではなく、腰を落として、目線をものに向けてから取るようにしましょう。

袖を通す時の工夫

上着などを着る時は痛い方の腕から先に袖を通し、脱ぐ時は痛くない方の腕から先に抜きます。

荷物を持つのは避ける

荷物を持つ場合、手提げのカバンではなく、肩にかけるカバンを使いましょう。買い物の時はカートを利用してする肩の負担を減らしましょう。

車を運転する時の工夫

長時間の運転は控え、シートは後ろに下げ過ぎないようにして脇も開き過ぎないようにしましょう。

座っている時の工夫

座っている時はひじ掛けを利用して、タオルなどで高さを調整しましょう。

デスクワーク中の注意点

デスクワークなど活動量が少なく、長時間同じ姿勢でいる方は、肩関節周囲炎になりやすくなります。デスクワーク中は時々休息を取って、肘で円を描くように肩甲骨を動かす運動をおこなって、肩まわりの筋肉をほぐしましょう。

定期的な運動やリラックスできる習慣をつけよう

全身運動としてウォーキングを取り入れましょう。1日15~20分、少し汗ばむ程度の運動量で無理なく続けましょう。

全身のリラックス効果も含めて、お風呂にゆっくり浸かって身体を温めましょう。
38~42度程度のぬるめのお湯に、10~15分程度浸かるのがおすすめです。なお、炎症期は症状悪化のおそれがあるため、腫れや痛みが強いときは入浴を控えましょう。
※この記事は2023年9月6日時点での情報で作成しています

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