【第2回】シカクの人物図鑑 篠﨑大輔さん:NHKのど自慢大会でグランプリ受賞 歌う理学療法士
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連載第2回目となる「シカクの人物図鑑」シリーズ。
理学療法士としてお仕事をされていて、その他にも素敵な特技をお持ちの方、別のフィールドでも活躍されている方などをピックアップして紹介していきます。
今回は理学療法士として働く傍ら、音楽活動をされている篠﨑大輔さんをご紹介します。篠﨑さんは「NHKのど自慢大会」でグランプリを受賞し、音楽を通じて老人ホームや病院の慰問活動やコンサートもされている、歌う理学療法士です。
そんな篠﨑さんのお人柄やお仕事内容、音楽活動についてうかがいました。
【特集】シカクの人物図鑑
シカクの人物図鑑:プロフィール
篠﨑 大輔(しのざき だいすけ)
■年齢:29歳
■現在のお仕事:理学療法士
■今のお仕事を始めるまでの経歴:
2012年~ 福岡県の病院に入職
2019年 NHKのど自慢グランプリ受賞
2020年~ 千葉県の病院に異動
■最近あったちょっと気になること:
やはり新型コロナウイルスが非常に心配です。常に感染予防をおこない、自分自身の身体を守ることはもちろんですが、自分の大切な人たちが悲しい思いをしないように対策を取っていかなければと思っています。
■SNS
“向き合うこと・寄り添うこと”をモットーに。 音楽活動をしながら働く、篠﨑大輔さんの人物図鑑
篠﨑さんはなぜ理学療法士資格を取得しようと思ったのでしょうか?
篠﨑さん:もともと人と接する仕事に就きたいという気持ちがありました。私の母が看護師をしており、小学生の頃から医療職に対する憧れを持っていたと思います。
高校生のときに理学療法士という職業を知り、約40分~1時間もの間、目の前にいる患者さんのことだけを思って接するというところに魅力を感じたことを覚えています。高校では弓道部に所属し、インターハイに出場しましたが、その頃から身体の仕組みについても興味がありました。
現在は理学療法士としてお仕事をする傍ら、音楽活動もされているんですね。こちらの活動を志したきっかけは?
篠﨑さん:音楽は幼少期から大好きで、歌うことや楽器を弾くことが、自分を表現できる1つのツールでした。家族に喜んでもらえることが何よりもうれしかったのを覚えています。
23歳の頃から、知人の紹介で老人ホームや病院の慰問活動を始めました。このときの活動をはじめに、たくさんの方との出会いに恵まれ、今につながっています。
それから2年後の25歳のとき、先生に師事して本格的に歌を学び始めました。その先生から、「歌は歌えばいいものではなく、その人柄が出る。人間力を磨くことで、たくさんの道が開ける」という、“根本に対する感謝”を教わりました。
それから、私の歌や仕事に対する思いが変わったことを覚えています。たくさんの方々に歌を届けて笑顔になって欲しい、元気になって欲しいという気持ちで歌い続けるようになりました。
現在、理学療法士のお仕事と音楽活動で取り組んでいることは何ですか?
篠﨑さん:仕事については、現在、千葉県にできた病院の立ち上げに尽力しています。病院の立ち上げは私も今回が初めてで、理学療法室のレイアウトやシステム関係にも関わり、患者さんを笑顔で迎えられるように、他部門と連携しながら頑張っています。
音楽活動では、昨年NHKのど自慢のグランドチャンピオン大会に出場し、グランプリを受賞することができました。たくさんの方々に応援していただき、ステージ上で震える足やこわばる背中を支えていただきました。受賞は皆さんのおかげです!
これをきっかけに、地元での恩返しコンサートや地域のお祭り、老人ホームへの積極的な慰問活動などをおこないました。1年間で約50ヶ所を訪問し、たくさんの出会いにも恵まれました。
音楽活動で、どんなところにやりがいを感じますか?
篠﨑さん:やはり、聴いてくださる方の笑顔が見られることや、心のつながりを感じるということでしょうか。
私が担当していた患者さんなのですが、リハビリの最中に今度コンサートがあることを話すと、その方は「先生のコンサートを歩いて見に行きたい。歩く練習を頑張ります!」と、リハビリをさらに熱心に頑張ってくれました。
坂道、階段、デコボコ道の歩行など、たくさんの困難やきついリハビリもありましたが、「コンサートに歩いて行けるように」と患者さんは常に自分に言い聞かせていました。その言葉を聞くたびに、私も力をもらいました。
そしてコンサート当日。その方は杖1本で、笑顔で歩いて来てくれて……本当にうれしくて、一緒に涙を流したことを思い出します。
ほかにも、過去に私が担当した方や、入院中・入所中の方がご家族と外出で来てくれたり……私自身、すべてのステージで常に感じていることですが、歌えること、歌を聴いてもらえること、本当に素晴らしい経験をさせてもらっていることに感謝しています。
理学療法士資格や理学療法士としての経験、学んだことなどが音楽活動にどのように活かされていると感じますか?
篠﨑さん:理学療法士の仕事で大切にしていることは、「向き合うこと・寄り添うこと」です。そして私の音楽活動は、理学療法士の経験なくしてはできないと思っています。
「患者さんに向き合うこと・寄り添うこと」「歌を聴いてくださる方の心に向き合うこと・寄り添うこと」。
この2つは常に隣り合わせにいると感じています。
理学療法士として患者さんに心尽くすことは、歌に対して向き合い、そのメッセージを聞いてくださる方に届けることにつながる。この2つを精一杯頑張ることが、自分の役割だと感じています。
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