【前編】認知症にならない生活へ セルフチェックで早期発見&予防しよう
認知症が心配な方へ、簡単セルフチェック
自分や家族は大丈夫?と心配になった方に、簡単にできる認知症セルフチェックをご紹介します。
以下の10個の質問にそれぞれ4点満点で点数をつけてみてください。
自分でできる認知症の気づきチェックリスト
出典:東京都福祉保健局高齢社会対策部在宅支援課「知って安心認知症」(平成30年12月発行)、無断転載禁止
チェック結果
結果はいかがでしたか? 認知症は早期発見・早期治療で進行を遅らせることができる病気です。不安がある方はまず相談するところから始めてみてください。専門家からどのような対応ができるかなどの助言が得られて日常の不安が軽減されると思います。
認知症予防になる運動と食事
チェックリストで19点以下だった方も、将来、認知症にならないための予防策を知っておくことが大切です。認知症は生活習慣と関わりが深いので、定期的な運動やバランスの良い食事が予防につながります。
運動療法
適度な有酸素運動や筋力トレーニングが認知症予防に効果的と考えられています。また、運動に認知課題(簡単な計算やしりとりなど)を組み合わせると、より効果が高まります。
- 左右交互に足を一歩ずつ横に移動させます
- 1の運動をしながら、100から3ずつ引いていく計算をします
- 計算を7ずつの引き算や足し算にしたり、運動を他の簡単なものに変えたりしてもいいでしょう
運動は、負荷がかかりすぎるとストレスになり、逆効果となることがあります。「楽である〜少しきつい」程度の運動が効果的です。また、運動の頻度としては、週3回以上を目安におこなうと良いでしょう。週3回以上の運動習慣を持つ高齢者は、認知症になるリスクが低いことがわかっています。
食事療法
運動に加えて、バランスの取れた食事も認知症予防には大切です。魚や野菜を多く取り、塩分は控えめにしましょう。
また、摂取カロリーを守り、肥満を予防する食事が、脳血管性の認知症やアルツハイマー型認知症の予防に有効だと言われています。
- 急激に血糖値を上げないように、糖分の多いものや炭水化物を控える
- 食物繊維を野菜やきのこから摂取する
- アルコールは適度であれば良い
認知症にならないためには
生活習慣の改善
認知症予防には、バランスの良い食事や運動に加え、規則正しく活動的なライフスタイルが有効といわれています。早寝早起きなど規則正しい生活を送り、睡眠不足にならないよう気をつけましょう。禁煙をすることも重要です。
また、中年期以降の高血圧・脂質異常・糖尿病・肥満といった生活習慣病がある方は、認知症の発生率が高まります。高齢期以降は、うつ傾向・頭部外傷・不活動・対人交流の減少も危険因子となります。
日常生活の活性化
活動的なライフスタイルを送るために、おしゃれをして外出し、人と会話を楽しむなどの交流、趣味や余暇、スポーツ、ダンスを楽しみましょう。クイズやパズル、旅行の企画、パソコン作業は脳の刺激に効果的といわれています。こうした日常生活の活性化も認知症予防につながります。