【第1回】正しい運動療法で心筋梗塞・心不全のリスクを減らそう~心筋梗塞の基本と主な症状~

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心筋梗塞や心不全などの“心疾患”は、罹患すると命にかかわる重大な病気です。特に寒い季節は寒冷刺激により血管が収縮し、血圧が上昇して心臓に負担がかかったりすることで、心疾患の発生リスクが高まるのでより注意が必要になります。

リガクラボでは、心筋梗塞や心不全の症状や早期発見、運動療法による予防方法などについて、全4回に分けてお話ししていきます。第1回では心疾患とは何か、心筋梗塞の主な症状と早期発見について紹介します。

心疾患とは

心筋梗塞や心不全等の心疾患は命にかかわる病気で、2021年の厚生労働省の発表によると日本人の死亡原因の第2位になっています。心筋梗塞や心不全は一度発症すると再発する危険性の高い病気なので、予防がとても大切です。

病気の発症及び再発予防には、運動・薬・食事などに気をつけることが欠かせません。運動療法を中心とした心臓リハビリテーションをおこなうことでも、発症や再発を予防できます。

心筋梗塞はどんな病気?

心筋梗塞とは、いったいどんな病気なのでしょうか。心筋とは、心臓の収縮活動をつかさどる筋肉です。この心筋に酸素や栄養を送る冠動脈(図1)が詰まり、心筋が壊死した病態を心筋梗塞といいます。

心筋梗塞(図2)を起こすと、冠動脈内にできたプラークの被膜が破れ、血栓化することにより血管内腔が完全に詰まります。そして、その部位より先の心筋は壊死してしまいます。この詰まりは、心臓内のどの血管でも起こる可能性があります。

主な症状

心筋梗塞が疑われる症状としては、下記のような症状が挙げられます。

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