【前編】私たちが理学療法士になった理由~現役理学療法士がお答えします!

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理学療法士を目指している方にアドバイス

最後に、これから理学療法士を目指す学生・社会人の方に向けて、アドバイスやメッセージをお願いします。

木戸さん:私自身もまだ知識を身につけている最中ですが、何が患者さんに最適か、何を工夫すればいいのか、日々試行錯誤しています。患者さんが笑顔で退院されたり、お礼の手紙をいただいたりすると涙が出るほどうれしいです。その手紙は大事に取ってありますし、私の生きがいにもなっています。

理学療法士を目指すきっかけは、人それぞれ違うと思います。実際に学校卒業後、当初の目標であった分野に就けるかも確実ではありません。しかし、どの分野に就いてもさまざまな患者さんや利用者さんと出会い、その方の人生のターニングポイントにかかわれるというのは、おもしろい仕事ではないかと思います。

武さん:理学療法士をはじめとしたリハビリ専門職は、利用者さん一人一人に寄り添い、人生の一部にかかわらせていただく重要な仕事です。その分責任を持って真摯に向き合わなければなりませんが、やりがいがあります。

また、高齢者の方と向き合う機会が多い仕事です。自分よりも人生経験を積んできた方とのかかわりは、人間的に成長させてもらえます。これも、理学療法士になって良かったと思えることのひとつです。

山田さん:私は、理学療法士はとてもクリエイティブな仕事だと思っています。与えられた時間と責任の範囲内で、患者さんの機能改善のためにさまざまな治療方法にトライできる職業です。私はそれがすごく楽しくて、患者さんと「今日は病院の畑に野菜を取りに行きませんか?」「砂浜を歩いてみましょう!」など、治療計画の中では息抜きとうまく治療を組み合わせる工夫をしています。

理学療法士になりたてのころは、正解が無いことにストレスも感じていました。しかし、自分の中にある知識や経験をフルに使ってさまざまな提案をし続けることにより、大きく成長できたのではと思っています。

多くの人は人生の大半の時間を仕事に費やします。その仕事が自分の中にある創造性を表現できる場であること、社会貢献できる場であることは重要だと思います。理学療法士はそれが叶う仕事です。Good Luck!

森田さん:理学療法士の仕事は相手の人生を大きく変えます。3年しか臨床経験がなく、まだまだ未熟者ですが、これははっきりと断言できます。私自身、やりたいことが少し曖昧なままこの世界に足を踏み入れましたが、1ミリも後悔はありません。

理学療法士を志す方は、陽気で人とかかわることが好きな方が多いと感じていますが、内気な方や自分に自信がない方もぜひ理学療法士を志して欲しいです。リハビリをおこなううえで、相手が今何を考えているのか、どうしたいのか、気持ちを汲み取ってあげることができる人なら、将来素晴らしい理学療法士になれると思います。

志すかどうか迷っている方は一歩踏み出して、また理学療法士になることを諦めそうになっている方はもう一度初心を思い出してみてください。応援しています!

まとめ

今回お話を伺った4名の方々は、働き始めて数年の20代の理学療法士です。理学療法士を目指してから実際に働き始め、現在に至るまでの心境の変化や、日々の業務に悩みながらも真摯に向き合う姿が目に浮かびましたね。

これから理学療法士を目指す方やそのご家族にとっては、理学療法士の仕事を身近に感じていただき、また実際に働く際のイメージを持っていただけたのではないでしょうか。

若手理学療法士の仕事の悩みや将来の夢に関するアンケート記事や、日本における理学療法士の現在の状況などは、以下の記事でも紹介しています。興味のある方はぜひご覧ください。

若手理学療法士に聞きました!仕事の悩みや将来の夢は何ですか? 数字で見る理学療法士〜統計データで国内・海外の状況を知ろう

次回以降は、理学療法士の実際の業務をさらに深く知っていただくため、「理学療法士の働き方」として一日のタイムスケジュールや業務に関するQ&Aをご紹介します。
お楽しみに。

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