【第2回】在宅ワークで緩んだ身体を鍛えよう!~身体を支える“幹“を鍛えよう!体幹編~

ウォーミングアップトレーニング

デスクワークで硬くなりやすい背骨をゆっくりと動かしていく動的ストレッチを紹介します。

胸椎伸展ストレッチ

  • 背もたれのある椅子に深く腰掛け、背もたれに背中をぴったりつけます。(背もたれが肩甲骨の下側よりも低い位置にある椅子がお勧めです。)
  • 両手を頭の後ろで組み、息を吐きながら胸の後ろを反らしていきます。腰や首、顎を動かすのではなく、目線を上に上げていくようにおこないます。椅子の背もたれの上端を軸にするようにおこなうとよいでしょう。(椅子が後ろに倒れてしまわないように気をつけてください。)
  • 反らしたところで5秒くらい数えた後、息を吸いながら元に戻します。

こちらのストレッチは、デスクワークの合間に1日に何度かおこなうことがお勧めです。

ひねり運動

  • 左右のお尻に均等に体重がかかるように座り、両足をしっかりと床につけます。手は胸の前で組みましょう。
  • ゆっくりと息を吐きながら右側へ体をひねっていきます。このとき、顔を動かして首でひねるのではなく、首から上は動かさずに両肩(胸)を右側に向けるように動かします。ひねったところで3秒間止まります。
  • 息を吸いながら、まっすぐの位置まで戻します。
  • 左側も同様におこないます。
  • 2~4を左右5回ずつ実施します。

レッツ在宅トレーニング!

作業の合間に取り入れやすく、体幹の筋力を強化できる運動をご紹介します。
ただし、痛みや違和感がある場合は、無理に実施せずに医療機関にご相談ください。

作業の合間に座ったままこまめに実施してほしい運動

①骨盤前後傾運動

  • 座って両腿の間にこぶし1つ分が入る程度に軽く足を開き、骨盤を立てます。
  • 両手で骨盤を左右からはさみます。
  • ゆっくり息を吐きながら、腰を丸めて骨盤を後ろに倒していきます。(左図)
  • その後、ゆっくりと息を吸いながら上体を起こすようにして骨盤をまっすぐの位置まで戻していきます。(右図)
    (骨盤を前に倒し過度に腰を反ってしまわないように注意してください。)
  • 呼吸に合わせて3~4を10回繰り返します。

ご自身のペースに合わせて、2~3セット実施するのがお勧めです。

意識的に立ち上がって実施してほしい運動

②これだけ体操®

  • 立った状態で足を肩幅より広めに、つま先を真っ直ぐ前に向けて開きます。手は後ろに持ってきて、指先を下にして手の平をウエストラインの位置より少し下にあてます。このとき両手の小指側がそろうとよりよいでしょう。
  • 膝は伸ばしたまま、じっくりと胸を開きながら両肘を内側に寄せると同時に、腰の下の部分(骨盤)を手でしっかりと前へ押し込みます。
  • その際、顎を軽く引いて、目線は斜め30度です。そして息を吐きながらつま先重心で踵が浮くか浮かない程度で粘りましょう。

※しびれや放散痛などが出る(kemp徴候)場合はおこなわないでください。

③腹筋の安定性を促すための片足立ち運動

  • 少し高めの台や机の前で、まっすぐの姿勢で片足立ちをし、両手の指先を軽く台の上に触れます。指先で台を下に押すように力を入れます。
  • 押す力は、慣れるまでは体が傾いたり動かないように弱い力で構いませんので、体重をかけずに手の力で押しましょう。
  • お腹全体にぐっと力が入ることを感じたら、呼吸を止めずにそのまま10秒数えます。
  • 足を変えて同様におこないます。

慣れるまではキッチンの台などの高さのある台でおこなうほうが、力を入れるポイントを効率的に感じ取れると思います。慣れてきたら、低い台や壁を押すようなやり方でやってみても構いません。

しっかりと腹筋群を強化するための運動

④椅子でバランス腹筋運動

  • 椅子に浅く腰掛け、背もたれには寄りかからないように座ります。上半身はまっすぐの姿勢で、手を胸の前で組みます。
  • 足裏を地面から離し、太ももを椅子から浮かせます。膝は高く上がらなくてもよいので、上半身が過度に後ろに倒れたり腰が反ったりしないようにお腹に力を入れながら、10秒キープしたままバランスを取ります。呼吸は止めないように注意しましょう。

足を浮かせると腰が反ってきてしまう人は、手で椅子や机に軽くつかまり、できる範囲で実施してみてください。慣れてきたら時間を長くしたり、クッションや枕を座面に敷いて、バランスボールのようにバランスを取ったりするのもお勧めです。

⑤脇腹と腸腰筋の活動を促す開脚足上げ運動

腰椎と骨盤をつなげる筋は腸腰筋と呼ばれ、股関節を曲げたり、お尻の筋肉とともに体幹を安定化させる役割を担っています。この運動は、腸腰筋や腹筋全体に刺激を与えて活動を促します。最初はまったく膝が上がらないかもしれませんが、筋に刺激が入っていることを感じられればOKです。無理に上げようとして崩れた姿勢でおこなわないように注意してください。

  • 椅子に浅く座り、左右のお尻に体重を均等にかけて上半身はまっすぐの姿勢になります。両手は頭の後ろで組みます。(左図)
  • 首や上半身の力は抜き、頭の重みで自然に曲がるところまで、首と胸椎を右側に側屈します。
  • 息を吐きながら、下がった右肘に右膝を近づけるようなイメージで、膝を上げます。このとき、上半身が過度に前や後ろに倒れたり、ひねったりしないように注意しながらおこないます。右側の脇腹全体に力が入ることを感じられれば正解です。最初は3~5回程度からおこなってみましょう。(右図)
  • 反対側も同様におこないます。

まとめ

今回は在宅ワークによる体幹への影響を解説するとともに、合間にできる体幹筋トレーニングについてご紹介しました。作業環境が良くないと、在宅ワークでは身体に負担がかかってしまいますので、環境を整えつつ、身体を支える体幹を鍛えて良い姿勢を保ちましょう。

(編集部より)
腰痛が辛いと作業もなかなかはかどらないものです。編集部でも、室内でトレーニングをしたり、デスクやノートパソコン用の台を伸長するなどの工夫をしています。自分の身体をいたわって、在宅ワークも快適に過ごせるとよいですね。

次回は下肢編をお届け予定です。ぜひできる範囲で、在宅ワーク中に運動を取り入れていってみてくださいね。

※参考文献:Nachemson.A.L:The lumber Spine.anorthopaedicchallenge,spine,1(1),59-71(1975)

前へ:体幹の役割とは?