【第3回】在宅ワークで緩んだ身体を鍛えよう!~脚力をつける下肢編~

レッツ在宅トレーニング!

作業の合間に取り入れやすく、下肢の筋力を強化できる運動をご紹介します。 なお、安静にしていても痛みがある場合や、動作中に腰等に違和感がある場合は、無理におこなわず医療機関にご相談ください。

作業の合間に取り入れてほしい運動

①かかと上げ下げ運動

  • 両足でまっすぐ立ちます。
  • 踵を上げてつま先立ちになり、元に戻すのを繰り返します。20回×3セット程度を目標に実施しましょう。

この運動は、ふくらはぎの筋肉が収縮することで、血液を心臓に押し戻す働きを促進します。反動をつけずにゆっくりとおこなうとより筋力の増強効果が高まり、慣れてきたら片足立ちでおこなうこともお勧めです。また作業中に座ったままでこまめにおこなうことでも、血流が良くなりますよ。

②硬くなりやすい太もも前側の筋肉(大腿四頭筋・腸腰筋)をストレッチ

  • 左足を前に出し、右足は片膝立ちの姿勢を取り、体幹(骨盤)はまっすぐの姿勢で前方を見ます。バランスが取りづらい人は左側か前方に台などを置きつかまっても構いません。膝をつくと痛い人は、膝の下にタオルを敷いてください。
  • 頭や体幹の角度は変えずに、おなかのあたりを前に平行移動させるようなイメージで、重心を移動していきます。腰が反ったり、骨盤が前に倒れないよう注意してください。
  • 太もも前側の筋肉が心地良く伸びているところでキープします。さらに可能な人は、右足を右手で持つことで、より太もも前側の伸びを感じられます。
    注意:腰が反ってしまう人は無理におこなわないようにしましょう。
  • 左側も1〜3を同様におこないます。

ポイント:足を開ける角度は人それぞれのため、足を無理に開くことよりも筋肉の伸びを感じられているかどうかを意識してみてください。

このストレッチは、太もも前側の筋肉(大腿四頭筋)だけではなく、座位姿勢で縮こまりやすい股関節前面の筋肉(腸腰筋)も伸ばします。ただし、腰や股関節・膝に違和感が出る場合は中止しましょう。

デスクワーク中にこまめに立ち上がって実施してほしい運動

③片足立ちでバランス&股関節回し運動

  • まっすぐ立ち、両手を腰にあてます。右の太ももが床と平行になるくらいまで膝を上に上げ、片足立ちの姿勢になります。
  • そのまま、右の股関節を中心に大きく外回しをおこないます。頭や体幹はなるべく真っすぐに、姿勢が崩れないようにバランスを取りましょう。
  • 外回しで1周したら、次は内回しを1周します。
  • 2、3を5回繰り返します。
  • 左側も1~4を同様におこないます。

椅子に座っていると圧迫されやすい股関節を立って大きく動かすことにより、血流の流れを良くします。また、股関節周囲の筋肉を使用しながら、バランスの向上も期待できる運動です。ふらつきが強い人は、台などにつかまって実施してください。

④立位でお尻の筋トレ

  • 机や椅子の背に手を置いて軽くつかまり、まっすぐに立ちます。両足は少し離して平行に並べます。
  • 左膝をしっかりと伸ばし、右の踵を真後ろに引くようにゆっくりと持ち上げます。体幹(骨盤)が前に倒れたり腰が反ったりしないよう、股関節が動く範囲内で反動をつけずに10回おこないます。お尻や太もも裏にぐっと力が入る感覚があれば正解です。
  • 次に、足の向きを保ったまま、右足を横(やや斜め後ろ)に上げる動作をおこないます。先ほどと同様に、上半身はまっすぐに保ち、反動で体幹(骨盤)が倒れたり、左側に傾いたりしないように注意しながら、ゆっくり10回おこないます。お尻の横側の筋肉にぐっと力が入る感覚があればOKです。
  • 左側も1~3を同様におこないます。

お尻の筋肉(大殿筋、中殿筋)や太もも裏(ハムストリングス)の筋肉を使う運動です。足を大きく上げようとすると上半身が傾きやすいので、最初は台などにつかまって上半身をまっすぐに保つことを意識しながらおこないましょう。慣れてきたら腰に手をあてて片足立ちでバランスを取りながら実施してもよいでしょう。

⑤下肢の筋が効率的に鍛えられるワイドスクワット

  • 足を肩幅の1.5〜2倍に開いて立ちます。両足が自分から見て逆ハの字になるよう、足の向きはつま先が前を向いた状態から斜め45度外側を向かせてセットします。胸の前で腕を組み背中を伸ばし、お腹とお尻にきゅっと力を入れます。
  • 目線は前を向いたまま、背中は真っすぐのまま股関節を曲げながら、太ももと床が平行になる位置までゆっくりと腰を落としていきます。頭が下がって猫背になったり腰が反ったりしないように注意しましょう。膝はつま先と同じ方向を向き、つま先よりも前に出ないよう、お尻を後ろに突き出すようなイメージでおこないます。その姿勢で5秒間キープします。
  • ゆっくりと元の立位姿勢に戻ります。
  • 10回×2~3セットおこなうのがお勧めです。

通常スクワットは太ももやお尻、体幹の筋肉を効率的に鍛えられます。さらに足のポジションを広く取りゆっくりとおこなうことで、内ももの筋肉(内転筋)や骨盤の底部を覆う筋肉(骨盤底筋)を効果的に強化し、尿失禁対策としても有効です。

まとめ

今回は在宅ワークによる下肢への影響を解説するとともに、合間にできるトレーニングについてご紹介しました。ふくらはぎは第2の心臓と呼ばれるほど、健康寿命にかかわる重要な役割があります。筋力の低下が気になったり、むくみが辛くなる前に、ご紹介したトレーニングをこまめにおこなって予防していきましょう。

(編集部より)
集中するとどうしても同じ姿勢になってしまうため、編集部では、音が気にならない自宅ではタイマーなどで時間を測って、意識的に立ち上がるようにしています。会議中などで離席できないときは、デスクの下で軽く足の上げ下げ運動をするだけでもすっきりしますよ。

次回は上肢編で肩や腕のトレーニングをお届け予定です。ぜひできる範囲で、在宅ワーク中に運動を取り入れていってみてくださいね。

参考:日本整形外科学会HP「ロコモONLINE」

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