【第19回】理学療法士のオススメ書籍&一覧 「子育て中の悩みや迷いへのヒントとなる2冊」

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リガクラボでは、全国の理学療法士から「みんなに薦めたい書籍、薦めたら好評だった書籍」を募集し、毎回テーマに沿ったオススメの書籍を紹介しています。

読者の皆さんの健康に役立つ、そして身体や命について考えるきっかけになるような書籍を、理学療法士の視点でピックアップしていきます。

第19回となる今回のテーマは「子育て中の悩みや迷いへのヒントとなる2冊」です。

それでは早速、一冊目の本をご紹介します。

パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!ママの社会進出と家族の幸せのために

「前田晃平『パパの家庭進出がニッポンを変えるのだ!』/光文社」
著者: 前田 晃平
出版社: 光文社

書籍の概要

※概要は、公式サイトからの引用・抜粋となります。

新米パパが「ママの視点」で見つめたら、世界は別の場所だった――。共働き夫婦が多数派になった今でも、日本の妻は夫の3倍もの家事・育児を担っている。そして、日本は先進国有数の「親子に冷たい国」でもある。育休を取って初めて気づいた、ニッポンの世の不均衡と子育て世代の生きづらさ。「パパの家庭進出なしにママの社会進出はありえない」と気づいた「普通のパパ」が、「男性育休」「長時間労働」「子育て自己責任論」「夫婦間の不平等」「日本版DBS(性犯罪者の保育・教育現場からの追放)」などを、豊富なデータに実体験を交えてわかりやすく綴る。note大人気連載(1記事の最高スキ数2891)の書籍化。本書を読まずして、パパになってはいけない!

オススメする理由

ペンネーム:ちゃんぴ さん

最近では日本でもようやく男性の育休取得がすすんできました。しかし、まだまだ男性の家庭進出は世間には広まっていない状況です。この本では、男性の家庭進出の重要性について研究データを踏まえて書かれているので説得力があります。パパの家庭進出の大切さを改めて考えさせられる本で、気づきがとても多く勉強になりました!

【リガクラボ編集部より】

読者の皆さんの中にも、女性の育児の負担が大きい、仕事と育児を両立できるか不安といった悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。少子高齢化が加速している日本では、岸田首相が「異次元の少子化対策」を掲げるなど、子育ての環境整備が喫緊の課題となっています。

著者の前田晃平氏は、令和元年に当時はまだ珍しかった男性の育児休業を2カ月取得。生まれたばかりの娘の育児に携わり、会社に復帰した時に自分の「視点の変化」に気づいたそうです。

本書では、政府が掲げる「すべての女性が輝く社会づくり」を実現するには、まずは「すべての男性が安心して家事育児できる社会づくり」が必要不可欠であると述べられています。そして著者ご自身が、自らの体験を生かし、政府・行政に政策を提案、実現するソーシャルアクションをおこなっていらっしゃいます。

子育てしやすい社会に変えていくためには、私たち一人ひとりが当事者意識を持って、行動を起こしていくことが大切なのだと気づかされる一冊です。

続いて二冊目はこちら。

やすむ勇気・やすませる勇気 不登校だった僕を救った2つの勇気

著者: 塩生 好紀
出版社: 梓書院

書籍の概要

※概要は、公式サイトからの引用・抜粋となります。

「学校に行く・行かない」より大切なこととは――?

2020年度、過去最多となる19万人を記録した小中学生の不登校者数。
増え続ける不登校の現実とその背景を知り、子どもたちの未来を救うためのメッセージ。

オススメする理由

ペンネーム:ポン さん

社会問題である、いじめや障害による不登校や自死に対して、本人も周囲の人も気づきを得られる書籍です。知人が子どもの不登校で悩んでおり、この書籍を紹介したところ、考え方が変わった、気持ちが楽になったと言われました。理学療法士である著者自身が小学1年生から5年間不登校を経験しており、現在は自身の経験をもとに不登校支援に力を入れているようです。

【リガクラボ編集部より】

著者の塩生好紀氏は、自らが学習障害(ディスレクシア)の影響もあり、学校生活に違和感を覚え、不登校になった経験のある方です。本書では、塩生氏の体験談に基づき、子どもが不登校になる理由や、そのとき周囲の大人たちはどのように接してサポートしていけば良いのか、わかりやすく述べられています。

塩生氏は、理学療法士として、健康支援サービスや介護施設に対するコンサルティングサービス、子ども向けの運動教室、さらに不登校支援事業もおこなっており、本書は著者の体験談だけでは終わりません。「事例から考えたい、不登校への対応」「知ってほしい、不登校にまつわるあれこれ」など、実用的な情報も豊富に紹介されています。

不登校の子どもが増えている原因や社会の問題なども扱っているので、お子さんのことで実際に悩んでいる方はもちろん、多くの方に身近な問題として、ぜひ読んでいただきたい内容です。

※この記事は2023年4月26日時点での情報で作成しています。

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