【後編】職業病を予防して健康に働き続けよう~今日から実践できる予防方法~
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職場に体操を取り入れよう!
職場体操は、身体機能を改善し、転倒予防や腰痛予防に効果があることが報告されており、重要な予防方法の一つです。
今回は、理学療法士や医師を含む多くの専門家によって作成された「いきいき健康体操」の一部をご紹介します。ぜひ、みなさまの職場でも取り組んでみてください。
なお、痛みや辛さを感じない程度の強さでおこないましょう。この運動で痛みが増す時は速やかに中止し、理学療法士や医師などに相談してください。
健康管理の視点:職場体操<手首足首回し>
準備運動として手首・足首を4~5回適度にゆっくりと動かすことで血行を促進しましょう。
健康管理の視点:職場体操<股関節回し>
頭は真っ直ぐにして、上半身の動きをしっかりと意識し、左右1回ずつ腰を大きく回しましょう。
健康管理の視点:職場体操<これだけ体操>
足を肩幅より広めに開いて立ちます。その姿勢から両手で骨盤を押し込みながら上体を反らします。上体を反らす際は、両肘を寄せて胸を開くことと、つま先に体重が乗ることを意識しましょう。そのまま3秒間キープします。
健康管理の視点:職場体操<じっくりスロースクワット>
足を肩幅より広めに開いて立ちます。次に、椅子に座るようにゆっくりと後方へ腰をおろしていきます。太ももが床と平行になるくらいまで腰をおろしたら、ゆっくりと立ち上がりましょう。この動作を10回くり返します。
出典:令和元年度厚生労働科学研究補助金 労働安全衛生総合研究事業「エビデンスに基づいた転倒予防体操の開発およびその検証」作成資料(松平浩、川又華代)
生活の一部に運動を取り入れて生活習慣病も予防しよう!
健康で安全に働き続けためには、生活習慣病にも注意が必要です。生活習慣病の予防には運動が有用ですが、働いていると、その時間を確保すること自体が難しいことも多いですね。
また、「力仕事で体を動かしているから」と運動をしていない方もいると思います。しかし、仕事で身体を動かすことは、生活習慣病の予防には効果が低いようです。そのため、仕事とは別に運動をおこなう必要があります。
生活習慣病予防の第一歩として、生活の一部に運動を取り入れる工夫をするのはいかがでしょうか。例えば、「職場でできるだけ階段を使用する」「駐車場では遠い場所に車を停めて、できるだけ歩く機会をつくる」など、普段の生活に無理なく運動を取り入れることが継続のポイントです。
健康管理の視点:予防体操としての運動の実施
おわりに
後編では、個人で実践できる作業環境のチェックポイントや体操などの予防活動をご紹介しました。
まとめると以下のとおりです。
- 首や腰の痛みの原因となる筋力低下、猫背の改善や、不良姿勢の動作による腰痛予防、座りすぎによる死亡リスクの軽減には、こまめに姿勢を変え、運動を取り入れるとよい
- 転倒予防や腰痛予防に効果がある「職場体操」を取り入れるとよい
- 仕事で身体を動かしていても、生活習慣病の予防のためには、仕事とは別に運動を
ご紹介したチェックポイントや体操は、仕事の前後や合間に、ぜひ取り入れてみてください。
なお、「リガクラボ」では、在宅ワークをしている時におこなえる、体幹を鍛えるトレーニングをご紹介しています。ぜひ、合わせてご覧ください。
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