【第1回】シカクの人物図鑑 阿部良平さん:日本ブラインドサッカー協会の医療を担う理学療法士
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今回からスタートする新企画「シカクの人物図鑑」。
理学療法士としてお仕事をされていて、その他にも素敵な特技をお持ちの方、別のフィールドでも活躍されている方などをピックアップして紹介していきます。
第1回目を飾るのは、クリニックで理学療法士として勤務しつつ、日本ブラインドサッカー協会の医事部に所属し、日本代表チームのサポートをされている阿部良平さんです。メディカルスタッフとして選手のコンディション管理を行い、大会での医事を担当するなど、日本ブラインドサッカー協会において欠かせない役割を担っています。
今回はそんな阿部さんがどのようにして日本ブラインドサッカー協会に関わるようになったのか、また阿部さんの具体的な活動内容についてうかがいました。
【特集】シカクの人物図鑑
シカクの人物図鑑:プロフィール
阿部 良平(あべ りょうへい)
■年齢:33歳
■現在のお仕事:
①医療法人弘靜会 野村医院/リハビリテーション科チーフ/理学療法士
②特定非営利活動法人日本ブラインドサッカー協会/医事部/理学療法士
■今のお仕事を始めるまでの経歴:
2010年~ 野村医院入職
2011年 ブラインドサッカー日本代表サポートスタッフ
2012年~2015年 ブラインドサッカー日本代表テクニカルコーチ
2016年~ ブラインドサッカー日本代表メディカルスタッフ
■最近あったちょっと気になること:
新型コロナウィルス騒ぎによるトイレットペーパーやティッシュの買いだめです。震災も含め普段からの計画的な準備がいかに大切か、また「備える」ということの難しさを改めて実感しています。
選手や患者さんのやりたいことを実現する手助けを。
楽しみながら働く、阿部良平さんの人物図鑑
阿部さんはなぜ、理学療法士資格を取得しようと思ったのでしょうか?
阿部さん:私は小学校から高校までサッカーをしてきました。
選手としてプレーする中では大きなケガをすることなく、ここまで来ることができました。そしてこの先もずっと自分が好きなサッカーを続けていくために、身体のことを詳しく知りたいと考えるようになりました。
それが、理学療法士を目指したきっかけです。
現在は理学療法士としてお仕事をする傍ら、ブラインドサッカー日本代表チームのサポートもされているんですね。こちらの活動を志したきっかけは?
阿部さん:もともとは学生時代に選手としてブラインドサッカーに関わり始めました。
2011年にスタッフとしてチームを手伝わないかとお声かけいただき、その後2012年から2015年まではテクニカルコーチとして代表チームで活動しました。
2016年からは医事部として日本代表チームのメディカルスタッフを務めるとともに、国内大会等における医事を担っています。
東京 2020 パラリンピック(※)に臨む選手たちがベストコンディションで戦い抜けるようサポートをしたり、また数カ月に一度ですが盲学校で視覚障害を持つ子どもたちにブラインドサッカーを通じて運動教室を行ったりしています。
※東京2020 オリンピック・パラリンピックの開催は、2021年7~8月に延期となりました。
ブラインドサッカーチームのサポートで、どんなところにやりがいを感じますか?
阿部さん:選手たちが全力でプレーできているときが一番やりがいを感じます。
コンディショニングやリハビリテーションを通じて選手の身体作りに関わり、いいパフォーマンスを発揮している姿を見ると、本当にうれしいですね。
初めは自分のために理学療法士を目指しましたが、今は選手や患者さんのやりたいことを実現する手助けができる、理学療法士という仕事を楽しんでいます。
理学療法士資格や理学療法士としての経験、学んだことなどがブラインドサッカーチームのサポートにどのように活かされていると感じますか?
阿部さん:普段は整形外科クリニックで勤務をしながら、ブラインドサッカーの活動に取り組んでいます。クリニックでは子どもから高齢者までいろいろな層の患者さんと接しており、ブラインドサッカーでは視覚障がいを持つ選手たちと接していますが、どちらにおいても“相手が理解しやすい言葉や表現、伝え方”をすることが重要だと感じています。
見えなくてもわかるように、知らないことでも理解しやすいように伝えることを意識しています。
現在、理学療法士のほかにどんな資格をお持ちですか?
阿部さん:障害者スポーツ指導員初級の資格を持っています。
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