【第1回】肩の痛みを改善しよう!~肩関節周囲炎の症状と自己チェック~

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肩関節周囲炎は、肩関節の痛みや、関節の動く範囲が狭くなる疾患です。一般的に四十肩、五十肩とも呼ばれており、お悩みの方も多いのではないでしょうか。

例えば、服の着替えや洗髪をしづらくなる、肩より高い位置にあるものを取りにくくなるなど、日常生活の中で困ることが多くなります。しかし、症状に合わせて対応すれば、改善していきます。

リガクラボでは、肩関節周囲炎の症状や治療、セルフエクササイズや生活の注意点などについて、全4回に分けてお話ししていきます。第1回では肩関節周囲炎で起こる症状、肩の健康の自己チェック方法について紹介します。

肩関節周囲炎とは?

肩関節周囲炎は人口の2~5パーセントが発症すると言われています。40~70歳の年齢層に発症し、特に40~60歳の女性に多いようです。

関節を構成する骨、軟骨、腱などが老化して、肩関節周囲の組織に炎症を起こすことが主な原因と考えられています。また、肩関節の動きをよくする袋(滑液包)や関節を包む袋(関節包)が硬くなると、さらに動きが悪くなります。

こんな人が肩関節周囲炎になりやすい

次のような疾患や生活習慣がある方は、肩関節周囲炎になりやすいといえます。

  • 糖尿病 
  • 甲状腺疾患がある方
  • 血中脂質値(中性脂肪、コレステロール)が高い方
  • デスクワークなど活動量が少なく、長時間同じ姿勢の方

放置すると症状が改善しないので、必ず治療をおこないましょう。

肩関節周囲炎の症状と経過

主な症状

肩関節周囲炎の主な症状は、「痛み」と「動きの悪さ」です。

痛み

肩を動かすときや、夜中にズキズキする痛みが出現し、眠れないこともあります。

動きが悪い

肩の動きが悪くなることで、手を上げたり、着替えたりすることが不自由になります。

典型的な病気と回復経過

典型的な肩関節周囲炎は「炎症期」「拘縮(こうしゅく)期」「寛解(かんかい)期」の3つの病期を経て、1~3年くらいで回復していきます。

炎症期
初めの症状として痛みが出現し、肩を動かすことが苦痛になります。安静時の痛みや夜間痛を生じるようになり、関節が動きにくくなる拘縮が徐々に進行します。

拘縮期
拘縮が症状の中心となり、あらゆる方向に動きが狭くなります。しかし、痛みは軽快していきます。

寛解期
拘縮が徐々に取れて、動きが改善していきます。

なお、治療は回復経過に合わせておこなうことが重要です。治療については、第2回の記事で詳しくご紹介します。

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