今春スタート!車いすラグビーのドラマ「GIFT」に登場する“理学療法士”に注目!
突然ですが、4月12日より放映されているドラマ「GIFT」(TBS日曜劇場)をご存じでしょうか。
「GIFT」は、パラスポーツとして高い競技性を誇る“車いすラグビー”を題材に、日曜夜9時の枠で放送され、理学療法士業界で注目が集まっているドラマです。
なぜ注目が集まっているのか?
それは、本ドラマでは理学療法士がメインどころで活躍することが期待されているからです!
まずはあらすじをご紹介します。
あらすじ
宇宙物理学者の伍鉄文人(堤真一)は、ブラックホールの研究が専門の大学准教授。天才的頭脳を持つ一方で、天才すぎるがゆえに周囲の人を闇に落としてしまうことも…。一方、雑誌記者の霧山人香(有村架純)は、編集長の西陣誠子(真飛聖)から車いすラグビーの連載担当を命じられ、最強チーム「シャークヘッド」の取材へ。車いすラグビーのぶつかり合いを初めて見た人香は迫力に圧倒されるが、別の日、「シャークヘッド」とは対照的なやる気もまとまりもないチームの練習風景を目にする。そのチームはかつて強豪と言われ、今は弱小チームになってしまった「ブレイズブルズ」だ。そのブルズの練習場に伍鉄も見学に来ていた。ブルズのヘッドコーチを務めているのが伍鉄の従姉妹・日野雅美(吉瀬美智子)で、彼女から「チームが問題山積み」と聞いたためだ。“難問を解く”ことが生きがいの天才・伍鉄は、練習を観察して「最高だよ!このチーム問題山積みだ!」と大喜びする。さらに、勝てない要因を「圧倒的エースの不在」だと分析すると、エースの宮下涼(山田裕貴)が反応。競技用車いす、通称ラグ車で伍鉄に勝負を挑み…。
心と心のぶつかり合い、そして気づく、そこにあるのは“愛”だということに…。愛という名の“ギフト”の物語が幕を開ける!
公式サイトではあらすじのほか、キャスト、相関図などの番組情報が公開されています。
あらすじには記載されていませんが、本ドラマ内で吉瀬美智子さんが演じる日野雅美は、「ブレイズブルズ」のヘッドコーチを務めながら、理学療法士として普段はリハビリセンターで働く一面を持っています。
今回リガクラボ編集部は、理学療法士を登場させた背景やその役柄の注目ポイントについて、番組プロデューサーの内川さんにお話を伺いました!
PROFILE
内川 祐紀(うちかわ ゆうき)TBS日曜劇場「GIFT」プロデューサー
2018年にTBSテレビに入社し、2019年からドラマ制作部へ配属。助監督やアシスタントプロデューサーを経験し、火曜ドラマ『18/40~ふたりなら夢も恋も~』(2023)で初プロデュース。昨年は金曜ドラマ『クジャクのダンス、誰が見た?』(2025)でプロデュースを担当。
車いすラグビーを題材とした背景や狙いを教えてください。
内川さん:今作を企画・演出した平野監督が8年ほど前に車いすラグビーを観て、“エモい”と思ったことがきっかけです。車いすラグビーはあまり馴染みのないスポーツでしたが、僕も初めて試合を観戦したときに車いす同士がガツンガツンとぶつかり合っていることに驚きました。
手と足の両方に障がいがある選手たちがプレーし、パラスポーツの中で唯一車いす同士のコンタクトが認められています。そして、“男女混合”でチームが編成できることも魅力の一つです。コート上の分け隔てない公平な世界で戦うことができる。簡単にぶつかり合うことができないこの令和の時代に欠けているものを“車いすラグビー”を舞台になら描くことができると思いましたし、コートの外の日常においても、キャラクターたちが心でぶつかり合いながら仲間や家族との絆を深めていく人間ドラマを描くことができると感じたことが物語の出発点でした。
主演の堤さんもよく仰っていますが、まさに“車いすラグビーが主人公”のドラマになっていると思います。
チームのヘッドコーチである“日野雅美”が、普段は理学療法士として働いているという設定にされた理由や、ドラマの中で担う役割をお聞かせください。
内川さん:車いすラグビーを日本車いすラグビー連盟の皆様を通して取材していく中で、車いすラグビーのサポートスタッフには多くの医療や福祉関係の方々がいらっしゃることを知りました。その中でも理学療法士の方が多いことを知り、日野の職業にすることにしました。選手一人ひとりの性格や障害を的確に把握して、寮母のように見守る姿が日野のキャラクター像と重なりました。
日野はヘッドコーチとしてチームをまとめる女将的存在です。ドラマで多くは描いていませんが、日野はチームの選手たちを厳しくも優しく見守る“母親”として、自然にケアをしている描写があります。些細な描写ではありますが、そういった場面で理学療法士としての日野の“温かい眼差し”を感じていただければと思います。
制作の前後で理学療法士のイメージが変化したところや、制作にあたって理学療法士の描写について意識されたことがあれば、教えてください。
内川さん:恥ずかしながら、あまり理学療法士の仕事について知らなかったのですが、国立障害者リハビリテーションセンターでも取材させていただき、具体的に学ぶことができました。
制作前は「理学」という言葉が入っていたので、科学的なアプローチが強いお仕事なのかなと思っていましたが、実際目の当たりにすると“人に寄り添う”仕事であることを実感しました。立つ、歩くといった基本的な動作を対話しながら寄り添い訓練していく姿に、それまで抱いていたイメージから変わりました。
だからこそ、車いすラグビーのサポートスタッフとして活躍する理学療法士の皆さんが選手の方々から信頼されている理由が分かった気がします。本当に家族のような関係性で、その空気がドラマでも伝わればと思っています。
ドラマを観る人にどんなところに注目してほしいですか?
内川さん:日曜劇場『GIFT』は、孤独な天才宇宙物理学者と暗闇を彷徨う弱小・車いすラグビーチームの出会いから始まる物語ですが、“大きな愛”の話だと思っています。孤独な人が、悩みや傷を抱える人が、夢を諦めた人が出会い、車いすラグビーのように身体と心で“ぶつかり合いながら”絆を深めていく。言葉や行動でお互いに“愛という名のギフト”を受け取って、彷徨っていた暗闇から一緒に輝き出そうとする。その時間を一緒になって体感していただけたら嬉しいです。
また、車いすラグビー、ひいてはパラスポーツの魅力を少しでも届けたいと思っています。今後も臨場感あふれる練習や試合シーンが出てきますので、ご期待ください。ぜひ、キャスト・スタッフがワンチームで作り上げたギフトを最後まで受け取っていただけますと幸いです。
おわりに
ゴールデンタイムに放映されるドラマの中で「理学療法士として働いている」という設定をしていただいた点は、私たちにとっても嬉しいポイントです。
本記事をご覧いただいた皆さんには、吉瀬美智子さん演じる日野雅美の理学療法士としての一面にも注目いただき、より一層ドラマを楽しんでいただけたらうれしいです。
なお、リガクラボでも2019年に車いすラグビーの取材記事を掲載していますので、あわせてご覧ください。
※取材は2016年に行ったものです。
現実のパラスポーツの現場にも、ドラマに負けないほどの物語がたくさんあります。そしてその中には、理学療法士がサポーターとして関わっている場面もあるかもしれません。
無料見逃し配信サイト「TBS FREE」や「TVer」等では、「GIFT」の第1話が配信されていますので、まだご覧になっていない方は、ぜひチェックしてみてください。