【第5回】理学療法士のオススメ書籍 「病や死に直面した人と“向き合う”ことを考える2冊」

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リガクラボでは、全国の理学療法士のみなさんから「みんなに薦めたい書籍、薦めたら好評だった書籍」を募集し、毎回テーマに沿ったオススメの書籍を紹介してきました。

第5回となる今回のテーマは「病や死に直面した人と“向き合う”ことを考える2冊」です。

闘病やケガで苦しむ人に対し、どのようにして向き合っていけばいいのか教えてくれる本をご紹介します。

死を前にした人に あなたは何ができますか?

著者: 小澤 竹俊
出版社: 医学書院

書籍の概要

※概要は、公式サイトからの引用・抜粋となります。

「わかってくれる人」に、私はなりたい

看取りの現場では、答えることのできない問いを突き付けられる。「下の世話になるくらいなら、いっそ死にたい」「どうしてこんな目に遭うの?」

そこでは説明も励ましも通用しない。私たちにできるのは、相手の話を聴き、支えを見つけること。言葉を反復し、次の言葉を待つこと。

それは誠実に看取りと向き合ってきた在宅医がたどりついた、穏やかに看取るための方法。死を前にした人に、私たちにはできることがある!

オススメする理由

ペンネーム:剣豪 さん

緩和ケア病棟で理学療法をおこなっています。関わっている方で亡くなる方も多くいます。

患者さんに対してどのように接したらよいか、どのような言葉かけをしたらよいか葛藤しているとき、この本に出会いました。

医療従事者としてではなく、その人に関わる人間として、どのような心構えで接するか、どのように声かけするかなど、わかりやすく説明されています。

【リガクラボ編集部より】

本書は緩和ケア医師であった小澤竹俊先生が「死に直面し、苦しむ人に何ができるか」を、長年にわたり看取りに向き合った経験の中から、実践的におこなえる5つのステップとして教えてくれています。

  • 援助的コミュニケーション
  • 相手の苦しみをキャッチする
  • 相手の支えをキャッチする、強める
  • 自らの支えを知る
  • 援助を言葉にする

病やケガに苦しみ、死に直面する人と向き合うことに悩む家族、友人、医療従事者すべての人に知ってもらいたいおすすめの本です。

ヤング ブラック・ジャック

原作: 手塚 治虫
脚本: 田畑 由秋
漫画: 大熊 ゆうご
出版社: 秋田書店

書籍の概要

※概要は、公式サイトからの引用・抜粋となります。

医療漫画の金字塔、手塚治虫の「ブラック・ジャック」。

その主人公である奇跡の腕を持つ天才外科医ブラック・ジャックはなぜ無免許で法外な金額を要求する闇医者となったのか……!?

1960年代、学生運動・ベトナム戦争等激動の時代を背景に若かりし頃のB・Jの知られざる過去を描き出す!!

※単行本全16巻発売中

オススメする理由

ペンネーム:しーたか さん

「ブラック・ジャック」という漫画が原作で、賛否両論のある漫画です。ブラック・ジャックが歩んできた軌跡を知ることとともに、目の前にいる患者さんと向き合うこと、ブラック・ジャックが生きた時代背景(日本の過去)からのメッセージ性が強く印象的です。

今、世界中の人々を苦しめている新型コロナウイルスという厄災、そこから得た教訓を次世代にも伝えていくべきだなと感じました。

【リガクラボ編集部より】

本書の舞台は1960年代。主人公は、医師免許を取得するため大学で勉強をしている学生時代のブラック・ジャックです。登場人物は昔のブラック・ジャックですが、患者さんと真摯に向き合う姿勢は、時代が変わっても、学生であっても変わらないというメッセージが伝わってきます。

「医師は患者に延命治療をおこなうことが使命なのか」

「患者を延命させることでその患者を幸福にできるのか」

といった医師のジレンマも描かれており、医療従事者が患者と向き合うことを考えさせられる一冊です。

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