理学療法士のオススメ書籍 Vol.3 「病に倒れた著者が、闘病から得た『発見・気づき』を綴った2冊」

「理学療法士のオススメ書籍」では、全国の理学療法士のみなさんからご応募いただきました、「みんなに薦めたい書籍、薦めたら好評だった書籍」を紹介しています。

今回のテーマは「病に倒れた著者が、闘病から得た『発見・気づき』を綴った2冊」です。

それでは早速、一冊目の本をご紹介します。

寡黙なる巨人

著者: 多田 富雄
出版社: 集英社文庫

書籍の概要

※概要は、公式サイトからの引用・抜粋となります。

脳梗塞で声をなくし、半身不随からの闘病記

脳梗塞で倒れたその瞬間を境にすべてが変わってしまった世界的免疫学者の多田富雄氏。半身不随となり、声をなくした著者の命がけのリハビリ闘病記と日々のできごとを綴ったエッセイ。

オススメする理由

ペンネーム:まめた さん

世界的な免疫学者である多田富雄先生が脳梗塞に倒れ、右半身麻痺・失語症を患ってしまいます。自分の中に突如として生まれた身体感覚を『巨人』と呼び、今までの身体感覚とのズレを実感します。

杖で歩こうとしても麻痺のせいで不器用な動作になってしまったり、転倒した際にはどんなにあがいても自力で起き上がれなかったりという無残な姿。障害をおった方がどのように身体感覚を認知し、障害を受容していくのかを考えるうえで、この本は非常に臨床的で参考になるものです。また、臨床でのセラピストとしてのあり方を振り替えるきっかけとなる良書でもあります。

ペンネーム:ななこにむ さん

脳梗塞患者の生の声と、リハビリテーション専門職に対する痛烈な願いが書かれています。理学療法士を目指す学生さんにも読んで欲しい一冊です。

【リガクラボ編集部より】

著名な学者、そして文筆家としての健康な日々から一転、脳梗塞によって右半身麻痺や言語障害が残ってしまった著者の闘病の記録が生々しく綴られています。

病を経ても衰えることのない執筆意欲と、懸命にリハビリテーションに打ち込む姿を通じて、著者の強さに胸を打たれる一冊です。

脳卒中患者だった理学療法士が伝えたい、本当のこと

著者: 小林 純也
出版社: 三輪書店

書籍の概要

※概要は、公式サイトからの引用・抜粋となります。

患者の身体と心の「本当」を知るための架け橋となる

23歳で脳卒中を発症し、その後、理学療法士となった経験をもとに語る脳卒中者の主観と身体感覚。

私たちが想像する以上にもどかしくつらい運動麻痺や感覚麻痺を脳卒中経験者はどのように感じているのか?

障害を疑似体験できる方法を交えながら、経験しなくてはわからない「患者の本当」についてお伝えします。

医療職をめざす学生から経験豊富なベテランまで一度は読んでほしい1冊。

オススメする理由

ペンネーム:ブイコア さん

脳卒中患者に関わる理学療法士や周囲の人が知っておくべき、脳卒中患者の身体や気持ちについてわかりやすく書かれており、とても興味深かったです。

ペンネーム:KEN さん

理学療法士の仕事が、世間一般からの視点と理学療法士からの視点から書かれており、理学療法士のありかたを考えるヒントになりました。

【リガクラボ編集部より】

脳卒中を経験した著者ならではの視点で、患者と理学療法士がどのように関わるのが良いのか、患者が何を感じているかを双方向的に書いています。

現在患者と向き合っている理学療法士の方や、患者と関わったことのない人も読むたびに気づきがある一冊でしょう。

病に向きあう方々への理解を深めるきっかけに

今回は「病に倒れた著者が、闘病から得た『発見・気づき』」をテーマにご紹介しました。

いずれの書籍の著者も、当事者にしかわからない患者の姿、感情をありのまま私たちに伝えてくれています。著者本人が闘病を通じて患者の目線で得た気づきと患者の葛藤や感情を、これらの書籍から感じることができたなら、病に向き合う方々への理解をより深める契機となるのではないでしょうか。

次回もお楽しみに。