【第3回】教えて!初めての在宅介護〜切っても切れないお金の話〜

タイトルとURLをコピーしました。
    1 2

リガクラボの連載「教えて!初めての在宅介護」では、初めての介護への疑問・不安についてお答えするべく、在宅介護に関する情報を紹介しています。

第2回の記事では、要介護認定を受けた後に利用することができる「介護サービス」についてご紹介しました。第3回となる今回は、介護サービスにかかる費用についてお話ししていきます。

PROFILE

今回の質問者:Aさん (45歳・女性

・70代の父親が脳梗塞となり、介護が必要になった。
・介護は未経験で、在宅介護を検討している。
・父親の住まい:東京都 世田谷区
・父親の年間収入額:約180万円(公的年金を含む)
・父親の要介護度:要介護2

Q. 前回、要介護認定を受けた父が、どのような介護サービスが受けられるのかを教えてもらいました。実際に利用すると、どのくらい費用がかかるのでしょうか?

A. お父様は要介護認定を受け、要介護度2となられたんですね。では今回は、Aさんが疑問に思われている介護サービスの費用のお話をしていきましょう。

介護保険を利用した場合、利用者は介護サービスにかかった費用の約1~3割を負担します。この割合は、所得によって異なります。

例えば負担割合1割で1万円のサービスを利用すると、実際に支払う金額は1千円となりますが、負担割合が2割であれば支払額は2千円です。

また、介護保険施設(※)を利用する場合は、費用の1〜3割負担のほかに、居住費、食費、日常生活費の負担も必要となります。ただし、所得の低い方や1ヶ月の利用料が高額となった方については、負担の軽減措置が別に設けられているため、過剰に不安になる必要はありません。

詳細は担当のケアマネジャーに確認するか、自治体のホームページなどをチェックしてみてください。ちなみにお父様は現在、年金収入を含めた年間の収入額が約180万円で、単身世帯ということですから、介護サービスの費用は1割負担となります。

(※)介護保険施設:介護保険サービスを利用できる公的な入居施設のこと

出典:平成30年8月から現役並みの所得のある方は、介護サービスを利用した時の負担割合が3割になります(厚生労働省)

Q. 父の場合は自己負担1割で介護サービスが受けられるんですね。介護サービスは必要であれば制限なく利用できるものなのでしょうか?

A. いろいろな介護サービスがありますから、たくさん利用したいですよね。しかし、介護サービスには利用できる限度額が決まっており、これを超えた分は全額自己負担となってしまうため注意しましょう。

お父様のように在宅介護を予定している場合は、利用できる居宅サービスの量(支給限度額)が要介護度別に定められています。

下記の表を参考にしつつ、ケアマネジャーと相談しながらサービス内容を決めていくのがいいでしょう。

居宅サービスの1ヶ月あたりの利用限度額
要支援1 50,030円
要支援2 104,730円
要介護1 166,920円
要介護2 196,160円
要介護3 269,310円
要介護4 308,060円
要介護5 360,650円
次へ:具体的な費用感について
    1 2