【第4回】正しい運動療法で心筋梗塞・心不全のリスクを減らそう~自宅でできる運動療法~

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心筋梗塞や心不全等の“心疾患”は命にかかわる病気で、2021年の厚生労働省の発表によると日本人の死亡原因の第2位になっています。また、一度発症すると再発の可能性が高いため、発症および再発予防が大切です。

第1回では心筋梗塞の基本と症状について第2回では心不全の基本と症状についてそして第3回では予防に大切な3つのポイントを紹介してきました。最終回となる第4回は、心疾患の予防に役立つ、自宅でできる運動療法についてお話ししていきます。

なお、運動をするにあたって、持病がある方などは医師や理学療法士に相談しながら運動を進めてください。また、食事前後30分は運動を控え、症状がみられる時は速やかに中止し、理学療法士、医師などに相談しましょう。

有酸素運動

有酸素運動をする際は、まずは準備体操(ストレッチなどを5~10分程度)から始めましょう。その後、体力に合った、息が弾むくらいの運動を20~30分程度実施します。運動後は、呼吸を落ち着かせながら整理体操を5~10分程度おこないましょう。

有酸素運動のポイント

  • 運動の強さは、上記イラスト内の表「ボルグ指数」を目安にします。「13」を「息が弾むくらいの運動」とし、運動中の自覚症状が「11~13」となるように運動を実施します
  • 運動は準備体操・整理体操を含めて60分程度を目指してください
  • 体力に合わせて、1回でできないメニューは2回に分けて実施しても良いでしょう
  • 週3~4回、可能なら毎日おこないましょう

足の筋力を鍛える運動

運動中に痛みが出たり、痛みが増す時は速やかに中止しましょう。バランスが不安定な時は椅子や壁、手すりを持ちましょう。

足の筋力を鍛える運動のポイント

  • 息はこらえず回数を数えながら運動をしてください
  • 10~15回を1セットとして、3セットを目標にします
  • 体力に合わせて3セットを1日1~3回おこないましょう
  • 頻度は週3回程度を目安にしましょう

体重を支える筋肉を鍛える運動

  • 足を広げて立ちます
  • 膝をしっかり曲げて、ゆっくりお尻を下ろします
  • 膝を伸ばすときは、お尻を素早く上げます

ふくらはぎの筋肉を鍛える運動

  • 肩幅に足を広げて立ち、背伸びをします
  • かかとをしっかりと上げ、ゆっくりと下ろします

お尻の筋肉を鍛える運動

  • 椅子などを持ち、足を後ろにゆっくり上げます
  • 体が前に倒れないようにしましょう
  • 動かせる範囲で、ゆっくりと動かします

足を開く筋肉を鍛える運動

  • 椅子などを持ち、足をゆっくり外に開きます
  • 体が横に倒れないようにしましょう
  • 体が傾かない程度で、ゆっくりと動かします

※この記事は2022年11月30日時点での情報で作成しています。
※この記事は、以下を参考に作成しています。

令和3年(2021)人口動態統計月報年計(概数)の概況(厚生労働省)

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