【第9回】全国の都道府県理学療法士会からお届け!「エスカレーターマナーアップ推進事業」京都府理学療法士会
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この記事では、全国の都道府県の理学療法士会が発信している“健康に役立つ情報”や、イベント情報などを編集部がピックアップしてご紹介します。
今回は、一般社団法人 京都府理学療法士会が取り組まれている「エスカレーターマナーアップ推進事業」をご紹介します。やさしいエスカレーターの乗り方について、一緒に考えてみませんか?
全国の都道府県理学療法士会からお届け!
京都府理学療法士会による「エスカレーターマナーアップ推進事業」を紹介
エスカレーターに乗る時、「歩いて利用する人のために片側を空ける」ことをマナーだと思っている方が多いと思います。しかし近年では、危険防止や通行量増加などの観点から、各自治体や鉄道会社によって「歩かずに両側に立ち、手すりにつかまって利用すること」を奨励し、条例に取り入れる取り組みが見られるようになってきています。
2019年に公益社団法人 東京都理学療法士協会がマナーアップに取り組み始めたことをきっかけにメディアなどに取り上げられるようになり、本取り組みが全国の理学療法士会へ広がっていきました。
京都府理学療法士会でも、2019年より高齢の方や障がいのある方が安全に外出でき、社会参加できる環境づくりを目指して、「エスカレーターマナーアップ推進事業」に取り組んでいます。
脳卒中等の後遺症で身体の片側に麻痺が生じている方は、麻痺側が歩行レーンになっていると、手すりを掴むことができません。また、立位姿勢が不安定な方は、勢いよく横を歩かれるとバランスを崩してしまいます。
京都府理学療法士会では、「こういった方々にも安心して外出し社会参加していただけるような環境づくりがしたい」「症状を理解している理学療法士だからこそ声を上げていきたい」という思いのもと、エスカレーターマナーアップ推進委員会を運営しています。
京都府理学療法士会と京都市交通局との共同キャンペーン
キャッチコピーワークショップ 学生とのポスター制作
京都府理学療法士会と京都市交通局では、2021年度より共同キャンペーンを開催し、各駅にてマナーアップ啓発ポスターの掲示をおこなっています。2022年度以降は「キャッチコピーワークショップ」を開催してポスターが制作されています。2024年度は、京都芸術大学の協力のもと、授業の一環としてワークショップが開催されました。
2023年度のワークショップでは、34名の学生により150を越えるキャッチコピーが考案され、6作品が優秀賞に選ばれました。参加した学生からは、「歩いては危ないということは知らなかった」という声が多く聞こえ、学生にも安全な利用マナーを知ってもらえる貴重な機会となったようです。
優秀賞に選ばれた作品はこちらです。
- 「速いって危ない」
- 「大阪、右側。東京、左側。これから、両側。」
- 「エレベーター、遠いなぁ」
- 「その『気づかい』『気まずい』になっているかも」
- 「実は1人止まるとみんな止まれる」
- 「ってことは、並んで手つなげちゃう」
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